ききょうけん(キッズの教養を考える研究室)

「キ」ッズの「教」養を考える「研」究室

トランプ初心者のキッズにお勧めのゲーム~ピカピカの一年生の教養⑲~

 こんにちは、ベル子です。

 

 前回の「ピカピカの一年生の教養」では、トランプ遊びを通して、小学校生活で役に立つスキルをいろいろ身につけられると書きました。

 

※前回の記事はこちら↓

 

kikyouken.hatenablog.com

 


 今回からは、まだトランプに慣れていない子どもにも遊びやすいゲームと、そのゲームのポイントについて考えます。

 


◎3つの要素とオリジナルルール


 前回の記事で書いた通り、トランプ遊びでは社会性・数の感覚・指先の器用さなどを必要とするので、そういったスキルをある程度の身につけておかないと楽しく遊べません。

 また、そのゲームを遊ぶことでそうしたスキルを高められるとも言えます。

 

 ゲームを紹介するにあたって、社会性・数の感覚・器用さの3つの観点でそれぞれの難易度を書いておきますので、その子にどのゲームが合っているか考える基準にしていただければと思います。

(難易度は☆で表現しました。数が多いほど難易度が高いと考えてください。)

 

 


 ここで紹介するゲームは、だいたい有名なもので内容を知っている方も多いと思いますので、ゲームの説明は概要のみとしてルールの詳細は省きます。

 

 地域によって呼び名やルールが変わることもありますので、詳細が気になる方は本やネットでいろいろ確認してみてください。

 

 

 また、補足として本来のルールから少しアレンジした「オリジナルルール」を紹介します。

 

 例えば、トランプ遊びでは数の大きさを比べる要素を含むゲームがたくさんありますが、その際「1」だけ特殊な扱い方をすることが少なくありません。

 

 数の理解がまだ不十分な子が、理解を深める目的でゲームをするのであれば、この「特殊な扱い」はない方がわかりやすくなります。

 そのため、「1を特別扱いしない」ルールに変えてしまったほうが良いのです。

 

 それが「オリジナルルール」というわけですね。
 


 ただし、この「オリジナルルール」はあくまでも自分の周りでしか通用しませんから、ルールを改変する際にはゲームの名前も少し変えておいたほうが、後々他の場所で遊ぶ際の混乱を防ぐことができます。

 

 ご家庭でやるのならその家の苗字を、施設でやるのならその施設の名前を冠して「○○ババ抜き」というような名前を付けておき、あくまでも家や施設内部だけの遊びで、一般のルールは少し違うということを伝えておくと良いでしょう。

 

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◎最初に紹介するのは「ぶたのしっぽ」です,

 
 場にあるカードをプレイヤーが一枚ずつ順番にひいて重ねていき、直前のカードと同じマークを置いてしまったプレイヤーがカードを引き取らなくてはならないゲームです。

 カードを引き取ったプレイヤーは、場のカードをひく代わりに手持ちのカードを使い、最終的に出すカードがなくなった人から勝ちとなります。

 

 

社会性 :☆

 

 相手に対する配慮については、特に難しい点は無いと思います。

 ただ、上位にいる時ほど最下位に転落しやすい仕組みになっているため、勝敗にこだわり熱くなるタイプの子はショックを受けやすいゲームでもあります。子どもの状況次第ですが、自分の思い通りにならなくても受け入れて、気持ちを切り替えゲームを続ける練習に使うことができるでしょう。 

 


数の理解:☆

 

 数を全く覚えていなくても楽しめるゲームです。

 各マークごとの残りの枚数などを把握しておくと作戦が立てられるようになるので、大人の声かけ次第で数の理解を深めることができます。

 


器用さ :☆

 

「カードは1枚ずつめくる。他のカードが見えてはいけない」というのがゲームの重要なポイントになるものの、うっかり2枚以上一度にめくってしまっても引き直せば良いだけなので、まだあまり上手にめくれない子でもゲームに参加することが可能です。


 場合によっては大量のカードを自分で持たなくてはならなくなりますが、戦略性を深く考えなければ、上手に持てなくてもゲームとして成立します。
 上手に持てれば持てただけゲームを有利に進められるので、どういうふうに持ったら良いのかをゲーム中に学んでいくことができるでしょう。
 
 全体として、カードを上手に扱えなくてもゲームが成立しますが、上手にできるようになることのメリットもわかりやすいので、遊びながら練習しやすいゲームです。

 


<オリジナルルール>

 

①チーム対抗戦 

 

 4人や6人など偶数で遊ぶ時に使えます。

 

 基本的には通常のルールと同じですが、自分が勝たなくても同じチームのメンバーが一番にあがれば勝ちになるので、チームの誰かが上がれるように相談しながら何を出すか決めるという、個人戦より戦略性の高いゲームになります。

 

 また、前述のような「上位から一気に最下位に転落」という展開になった時に、自分の味方チームの順位は転落しないので、個人戦より大きなショックを受けずにすみます。思い通りのゲーム展開にならなかったときに仲間と悔しさを共有することで、気持ちの整理の仕方を仲間から学ぶことができるでしょう。

 


②絵札なし40枚でのゲーム


 各マークの残りの枚数を考るなら、全てのカードを使うよりも各マーク10枚ずつの方が断然イメージしやすくなります。数に着目させたい時は、絵札を使わずに40枚で遊ぶことをお勧めします。

 

 

 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
 次回の「ピカピカの一年生の教養」では、もう少しだけ難易度の高いゲームを紹介します。

  

 

★シリーズ次回記事はこちら↓★

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