ひらがな学習のための小ネタ集㉘~ピカピカの一年生の教養84~
こんにちは
キッズの教養を考える研究室「ききょうけん」のベル子です。
現在当ブログでは毎週金曜日に、ひらがなを書く練習をする時に覚えておくと役に立つ、ちょっとしたコツの紹介をしています。今回はその28回目です。
※前回の記事はこちら↓
今回は「そ」について考えてみましょう
◎画数は少ないけれど
前回に引き続き1画の字です。前回の「ひ」はバランスを取るのが難しい字でしたが、今回は形そのものをとらえるのが少し難しい字になります。
何度も折れ曲がっているところから「ジグザグしている」という漠然とした印象が強くなってしまい、実際以上に何度も折れ曲がった線を書いてしまったり、最後だけ登場する曲線にうまく対応できなかったりするのが主な原因でしょうか。
また、「そ」はフォントによっては字の形が異なります。
↑このように、書き出しが直線ではなく、点から始まる「そ」を見かける機会も少なくありません。
この教科書体とは違う形の「そ」は、子ども向けの絵本等でも使われていることがあります。これも「『そ』ってどんな形だっけ?」と考えたときに混乱する1つの要因になっているのでしょう。
◎ややこしい形の字を覚えるには
ひらがなに限らず今後の漢字の学習でも同じことが言えますが、ややこしい字を覚える際の一番使いやすい技は「覚えやすいパーツに分割して覚える」ということでしょう。
今回の「そ」であれば、前半はカタカナの「フ」のような形、後半はひらがなの「て」に似ています。とはいえ、「そ」を学習する時点での子ども達は「フ」も未習と考えておいた方が良いでしょうから、「カタカナの『フ』」ではなく「尖った『つ』」などと言いかえて覚える必要があるでしょう。最初に「尖った『つ』」を書いて、紙から鉛筆を離さないで続けて「て」を書くと意識しておけば、複雑な形をとらえるのが苦手な子でも「そ」を書きやすくなります。
◎細かいポイントは様子を見ながら
形自体が覚えづらいため、まずは誰が見ても「そ」だと認識される字を書くことが最優先ですよね。「バランス良く」というのは、それよりずっと後の目標になると考えられます。
また、「バランス良く」という段階に移っても、字自体がややこしいのですから一度にあれこれ意識するのは難しいでしょう。様子を見ながら、できそうなポイントを一つずつ抑えていくのがお勧めです。
では、実際に気を付けると形を整えやすくなるポイントをいくつか紹介します。
<補助線との関係1>
縦横2本の補助線で4分割したスペースで考えると、書き出しは左上のスペースになります。そして右上のスペースへと直線をひくのですが、この際、補助線を挟んで左右に同じ位の長さになっています。
<補助線との関係2>
見本を見てみると、2回目の折り返しポイント(折れ曲がっている部分)が補助線上にあります。また、最後の曲線はちょうど縦の補助線上で方向を変え、それよりも左側には出ないように意識すると良いでしょう。
<折り返しポイント>
最初の折り返しまでに書いた直線の横幅を基準に考えると、2~3回目の折り返しポイントは、それよりも外側に出ています。「外側」がわかりづらい場合は、「2回目の折り返しポイントは書き出しよりも左側になる」「3回目の折り返しポイントは1回目よりも右側になる」という考え方もあります。
<直線の方向>
「そ」の字の中にはほぼ横向きの直線が2本ありますが、どちらもやや右上がりの線です。その2本の線の間に書く直線(右上から左下へと進む線)については、これまでの注意点をふまえて「どの場所で折り返すか」をしっかり判断できれば、そのポイント間を結ぶだけで定まりますから、特に意識する必要はないでしょう。
<水たまりに注意>
以前「て」のポイントについて考える回で、書き終わりの部分について「水たまりをつくらないようにする」という内容を書きました。
※当時の記事はこちら↓
↑このように最後の曲線を丸くしすぎてしまわないように注意するという内容です。
これは「そ」を書く際にも変わりません。
◎まとめると
・「そ」は1画ですが、形がをとらえるのが少し難しい字です。「尖った『つ』と『て』を続けて書く」など、細かいパーツに分けて考えるのがお勧めです。
・形が書けるようになったら、バランス良く書くためのポイントを少しずつ意識していくと良いでしょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。