ひらがな学習のための小ネタ集⑫~ピカピカの一年生の教養68~
こんにちは、
キッズの教養を考える研究室「ききょうけん」のベル子です。
現在当ブログでは毎週金曜日に、ひらがなを書く練習をする時に覚えておくと役に立つ、ちょっとしたコツの紹介をしています。今回はその12回目です。
※前回の記事はこちら↓
ここ2回は「この文字」という特定のひらがなの練習から離れていましたが、今回は久しぶりに具体的なひらがなの話に戻りたいと思います。
今回扱うのは「て」です。
50音全体から考えると、特に複雑な字ではないので「そんなに細かくあれこれ考えなくても」と思う方もいるでしょう。実際特に何の苦労もなく上手に書ける子も少なからずいます。ただ、ここ数回の記事に出てきた要素がいくつも含まれている字なので、これまでの内容の振り返りもかねて考えていきましょう。
◎「て」のポイント
「て」を練習する時の留意点について、まずは順をおって箇条書きしてみます。
「文字だけだと何が何だか」というポイントも多いかと思いますが、詳細は後で書きますので取りあえずは読み流してみてください。
①(1マスを4分割した時の)左上のスペースからスタート。
②少しだけ右上がりになるように横線を書く。
③横線は左右のバランスを良くする。
④折り返す際には、元来た道を少し戻る。
⑤真ん中の線からはみ出ないくらいのつもりで丸く折り返す。
⑥折り返したら右に行き過ぎないうちにとめる。
⑦丸く折り返した後に上に戻らないようにする。
◎右上がりの横線
①まずは、右上がりの横線を書きます。
書き出しはマス目を4分割した場合の、左上のスペースからですね。
※マス目を4分割する話については、以前のこちらの2件で書きました↓
kikyouken.hatenablog.com
kikyouken.hatenablog.com
今回の目安としては、左上のスペースの中央あたり(下の図の青い点あたり)になりますが、
可能であれば、その後右上がりの線を書くこともふまえて中央より少し左下寄り(上の図の赤い点あたり)から書き始めるようにすると、さらにバランスがとりやすくなると思います。
②スタート地点から、少しだけ右上がりの線を書きます。
ただ「斜めの線を書く」ことを意識しすぎて線を傾け過ぎたり右下がりの線になってしまうようだったら、「真横に直線をひく」つもりでいた方が良いでしょう。
③この横線の左右のバランスが良くなるように注意しながら、一度筆(鉛筆)をとめます。(1画の文字ですから、もちろん筆先は紙から離しません。)
中央の線の左側と右側(上の図の青い部分2か所)が同じくらいの長さになるように意識するというわけです。線の長さのバランスを意識するのが難しい場合は、左右の空白(上の図の赤い丸2か所)が同じくらいになるように始点と終点を設定するという方法もあります。
◎折返し部分は少し重ねる
④最初の横線が引けたら折り返してから曲線を書きます。
この時、短い距離ではありますが折り返した際に最初の横線を少しなぞるようにした方が全体のバランスをとりやすくなります。
※「折り返して、一度自分の書いた線をなぞる」書き方については、こちらの記事で書きました↓
⑤折り返したら中央の縦線くらいまで進めます。
中央の縦線あたりまで来たら、カクっとではなく孤を描くように右に曲がります。
「中央の縦線に接するような曲線」を書くことになりますが、前回の記事で書いた通り「接する」という意識は難しい場合もあるので、その時は「縦線まで来たら曲がる」「左側にはみ出しすぎないように気を付ける」くらいに考えておくと良いでしょう。
(⑥⑦)曲がった後は、そのまま少し右下へ線を引いて終わりです。
⑥終点は先ほど折り返した位置よりも左側になります。
⑦また、曲がり過ぎて上側へ向かわないように注意します。
以前に紹介した「つ」と同様「水たまりを作らないように気を付ける」部分です。
※「つ」の書き方に関する記事はこちら↓
kikyouken.hatenablog.com
◎最後に
ここまで「て」を書く際のポイントをあれこれ紹介してきましたが、一度にたくさんのことを意識するのは、やはりとても難しいものです。最初にたくさんのことを言われると「わけがわからない」という印象だけが頭に残ってしまうかもしれません。
「て」は「全くとらえどころのない難しい字」でもないので、まずはあまり細かく考えずに何度か書いてみると良いのではないかと、個人的には思っています。何度か書いていると、偶然でもなんでもとにかく上手く書けることもあるでしょう。その際に「この字はこういうところが上手だね」とおさえるべきポイントを確認していくと前向きに学習しやすいのではないでしょうか。そうしてある程度ポイントを押さえた後に、意識して練習しないと難しそうな部分を重点的に練習することをお勧めします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。