お勧めの「ひらがな」学習順は~ピカピカの一年生の教養56~
こんにちは、
キッズの教養を考える研究室「ききょうけん」のベル子です。
小学1年生の学校生活で必要な知識や技能について考える「ピカピカの一年生の教養」、
今回はひらがなの先取り学習がテーマです。
これまでも何度か別の記事で書いてきましたが、文字にしろ計算にしろ学校で一から学習することになっていますから、入学前に無理にマスターしておく必要はありません。この記事も、先取り学習を積極的に推奨するものではありません。
◎原則は、子どもの興味に合わせる
でも、子どもが「ひらがな勉強したい」という気分になったなら、それは学習を始めるのに良いタイミングだと思います。子どもが現時点でひらがなに興味を持っているなら、その興味に沿って学習を進めていくと良いでしょう。
記事のタイトル通り、以下でひらがなを学習しやすい、お勧めの学習順をざっくりと紹介しますが、基本的には子どもが学びたいように学ぶのが一番だと思います。学習順は目安で、あくまでも子どもが「楽しい」「学びたい」という気持ちを持続できることを優先することをお勧めします。
◎「書く」よりも「読む」が先
鉛筆を持って「書く」練習をすることで、字の形への理解を深めたり運筆の技術が高まったりします。でも、自分が練習している字が何の字なのかわからないまま練習していても、実際の生活の中で使いこなすことはできないでしょう。
ひたすら文字を書く練習のできるひらがなドリルは書店でたくさん売られていますが、まずはそれぞれの文字がどんな音を表しているのか覚える方が重要です。
2~4文字程度のひらがなの単語を読む練習などから取り組むのが、初めやすいと思います。
こちらも、市販でいろいろなカードが売っています。片面は絵が添えられていてヒントになり、もう片面は文字のみというように段階を踏んで学習できるようになっているものもありますし、いろいろなキャラクターを使ったものもありますから、子どもの状況に合ったものを選ぶことができるでしょう。
ただ、子どもが「ひらがなの学習→ドリルで何か書く」というイメージを強く持っている可能性もあります。実際に覚えられるかどうかよりも「学んでいる」という雰囲気を味わいたい場合もあるでしょう。その場合は、「読めていないうちから書いてもしょうがないでしょ」と否定はせず、雰囲気を楽しんだ方が良いと思います。目先の学習効率はあまり良くないかもしれませんが、「勉強は楽しい」という気持ちを尊重した方が、後々まで考えるとメリットが大きいですから。
◎実用性と難易度
ある程度読めるようになったら、書く練習を始めます。
「書く」学習を始める前に、「読み」を完璧にしておく必要はありません。
ひらがなの中には、似ている文字の組み合わせもたくさんありますね。そうした区別を全て覚えるまでには時間がかかることもありますし、自分で書く経験をした方が覚えやすい場合もありますから、ある程度読めるようになったら、書く学習も並行すると良いでしょう。
「書く」練習を始めるにあたり、どの文字から書き始めると良いのでしょうか。
ひらがなドリルによっては、50音順で「あ」から練習するように編集されているものもありますが、1冊目のドリルとしてはその順番のものはお勧めしません。
ひらがなの中で「あ」は難しそうですよね。実際、かなり難易度の高い字になります。
まずは「く」「へ」のように、一画で直線を中心に書くことができるものから始めるのがお勧めです。
その後「し」「つ」など曲線を含む一画の文字や「い」「こ」など線同士が交差しない2画の文字に進んでいきます。画数が多く字形も複雑な「あ」は後回しです。
細かい順序についてはここでは紹介しませんが、このような文字の難易度順で編集されているひらがな練習ドリルもたくさんありますから、それを購入したり参考にして練習の順序を決めたりすると良いでしょう。
ただ、お勧めの練習順には例外もあります。
それは、自分自身の名前で使う文字です。
小学校に入学するくらいの年頃の子どもが、覚えていて一番役立たせられるのは自分の名前だと思います。入学時には多くの学用品に名前を書きますよね。いくら「ひらがなを覚えていなくても大丈夫」とはいっても、やはり自分で読み書きできればとても便利なのは間違いありません。
また、「文字」というのは多くの子どもから見て「学ぶ必要のあるものらしい」と感じられるものかもしれませんが、やはり実際に生活の中で活用して「本当に役に立った」という経験をすることは、文字の学習に対するモチベーションを高めるうえでとても重要です。
「名前のひらがなが難しい字ばかりで、子どもがやる気をなくしそう」という場合は無理強いする必要はありませんが、まずは自分の名前、そして一画の簡単な字にチャレンジすると良いでしょう。
◎まとめると
・ひらがなを書く練習を本格的に始めるのは、ある程度読めるようになってからの方が覚えやすくなります。
・書く練習では、50音順よりも難易度の低い字から始めるのがお勧めです。
・「難しすぎてやりたくない」ということでない限り、名前の字は優先して練習しておくと良いでしょう。
・ただ、最終的には子どもが学びたいように学ぶのが一番です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。