ききょうけん(キッズの教養を考える研究室)

「キ」ッズの「教」養を考える「研」究室

タイプ別による学習方法を~休校中の自習(数学・前編)

 こんにちは、

キッズの教養を考える研究室「ききょうけん」のベル子です。

 

 

 今回は「休校中に家庭で数学の学習をするなら、どんなことをしたら良いか?」について考えます。

 今回は「算数」とは区別して「数学」としています。ですから、主に中学生の学習について考えていくということになりますね。ただ、高校生についても同様の考え方は使えます。

 

 

 ◎4タイプに分けるなら?

 

 突然ですが、数学は好きでしょうか。そして、どちらかというと「得意」と「苦手」どちらでしょうか。

 これに答えるとなると、大まかには

「好きで得意」

「苦手であまり好きでない」

と答える人が多いのではないでしょうか。

 他には「苦手だけど好き」「得意だけどあまり好きではない」という2タイプが考えられますが、上記の2パターンの答えに比べると珍しいかと思われます。

 

 いずれにせよ、この4タイプのうち、はっきり「これ」というものがなくても「強いていうならどのタイプか」によって、お勧めできる学習方法も異なります。

 今回は、「好きで得意」「得意だけど好きではない」の2タイプについて考えてみましょう。

 

 

◎「好きで得意」タイプ

 

 数学が「好きで得意」という場合は、自分がどんな学習を進めたら良いかの判断も含めて、1人で学習を進めることもそれほど難しくないでしょう。

 まずは前の学年までの内容を振り返り、まだ不安のある単元等があれば、その箇所を扱っている教科書や参考書・ドリルなどを利用して学び直します。「不安のある単元と聞かれても、ぱっと思い浮かばない」という場合は、「総まとめテスト」のようなものを1回やってみると良いですね。教科書にもまとめの問題のようなものがありますから、そうしたものも利用できます。

 それで、「復習はもう良いかな」と感じたら、新しい学年の教科書を開いてみましょう。数学の教科書は基本的に「新しい学習内容を扱った例題→練習問題」というパターンの繰り返しになっています。その途中で必要な解説が加えられたり、きりの良いところで「ここまでの内容が身に付いたかチェックする問題」が登場します。

「好きで得意」タイプであれば、教科書の内容を100%理解できなくても、例題を見ればその直後の練習問題の解き方は大体理解できるでしょう。疑問が生じた箇所は印をつけておき学校再開後に解消すれば良いくらいのつもりで問題ないので、例題を読む→練習問題を解くというパターンで学習を進めていけば良いわけです。

 ただ1つ困ったことに、多くの教科書では練習問題の答えが載っていません。章末のまとめの問題等の答えは載っていることが多いのですが、例題に対応している個々の問題の答えは無いことがほとんどなのです。通常は学校で答え合わせをするので問題ないのですが、完全な自習となると答え合わせができないのは困りますね。そこで、教科書と同じくらいの細かいステップで「解き方→練習問題」という構成になっている別のドリルをもう1冊準備することをお勧めします。書店で中身を見れば何となくわかると思いますが、現状書店に行くのもちょっと難しいという場合はいわゆる「教科書ドリル」を購入するのが無難です。

 内容を理解するうえでは教科書を読むのがお勧めですが、例題まで読んだら教科書の練習問題ではなく、それに対応するドリルの問題を解いてみましょう。そうすれば答え合わせができます。そしてその問題が解けるようになったら、また教科書に戻り次の例題など続きを読み進めるというわけです。

 

 

◎「得意だけど好きではない」タイプ

 

 数学が得意であれば、「好きで得意」なタイプの子と同様の方法で学習を進めることも不可能ではないかと思います。ただ私の個人的な考え方ではありますが、先に進むより復習に力を入れて基礎をさらに確実に固めることに力を入れることをお勧めします。

「得意だけど好きではない」という場合、「問題の解き方は理解しているけれど、その意味は理解しきれていない」ということが少なくありません。既に「知識はある」「問題は解ける」状態で前学年までの内容を復習することで、これまでいまいちつかめていなかったこともつかめるようになることがあります。

 

 大人になっても経験することだと思いますが、仕事などで「なぜその作業が必要なのか」わからないけれどとりあえずはやり方を覚えてこなしていったりしますよね。そして作業を繰り返すうちに、だんだんと作業の意味がわかってくるということは、数学に限らずあることです。

 ですから、このタイプの子どもには「前の学年の教科書をもう1回読み返す」ことをお勧めします。もちろん全ての問題を解きなおすとなったらとんでもない時間がかかります。「解説を読んで例題を解いてみる、練習問題は飛ばす」という方法にすると、答え合わせもできますしちょうど良いのではないでしょうか。

 

 

◎後編に続きます

 

 今回は、数学について好き嫌いはともかく、どちらかというと得意なタイプの場合について考えてきました。

 後編は、数学があまり得意ではないタイプの場合について考えていきましょう。

 ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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