ききょうけん(キッズの教養を考える研究室)

「キ」ッズの「教」養を考える「研」究室

単位に特化したドリルを紹介~年度末の復習のお供に~

 こんにちは、

キッズの教養を考える研究室「ききょうけん」のベル子です。

 

 今年度も、残るところあと2ヶ月ほどになりました。

 学年末に「まとめのテスト」をすることがありますね。中学校では学年末のテストがあるでしょうし、小学校でもこれまでの学習の総まとめをする時期です。

 普段の学校の学習の流れでは、基本的に「単元の学習→単元のテスト」という形が多いですよね。それならば、頻出問題の丸暗記などでもある程度の点数を取ることが可能でしょう。でも学年末になると1年間に学習した内容を全体的に扱うことが多くなります。単元ごとにテストをするにしても、「今日は〇〇のテスト」「明日は✕✕のテスト」と日ごとに対策するべき範囲が変わっていってしまうため、直前の学習だけでなんとかするのは難しく、素の実力が反映されやすくなります。もちろんテストの予告を受けて準備をすることは良いことですが、いわゆる「丸暗記」ではなく中身をしっかり理解しておく必要があるのです。

 

 これまでの学習がどのくらい身についているのかは子どもによってそれぞれ違いますが、個人的な体感として、学年末のテストで引っかかる子どもが多い分野の一つが「単位」です。「1m50cmは150cm」など、断片的な知識はついていても「k(キロ)がついてら1000倍の大きさ、m(ミリ)がついたら1000分の1の大きさ」などの体系的な部分が抑えられていない場合が少なくありません。そのため、少し複雑な問題になると対応できなくなってしまうこともあります。「1ℓが何㎗か、また何㎖で1ℓか」はわかるのに「1㎗は何㎖か」は答えられなかったり。

 

 学年末のまとめテストが実際に始まるのはもう少し先のことかもしれませんが、今のうちに「単位」の総まとめをしておくのはいかがでしょうか。他の単元とも関連する部分があり何かと役に立つのでお勧めです。

 

 今回は、そんな「単位の総まとめ」のためのドリルを紹介します。

 

3年生のうちにふりかえっておきたい単位のツボ (くもんのいまこそ算数)」

6年生のうちにふりかえっておきたい単位のツボ (くもんのいまこそ算数)」

 

の2冊です。

 

 小学生用のドリルですが、中学生でも単位等に苦手意識のある子にはお勧めできます。

 

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 小学3年生までの内容で1冊、小学6年生までの内容で1冊というように、6学年分が2冊に収まっていて総復習にはピッタリだと思いますが、もちろん合わない子もいるでしょう。以下に良い点も悪い点も含めた特徴と、どんな子に特にお勧めかを書いてい行きます。

 

◎特徴

 

・全編カラーで絵や図が多く、イメージがしやすい。

・小数や分数との関連についても、必要に応じて図解されている。

・その分問題数は比較的少ない(これは賛否の分かれるところでしょう)。

・「鉛筆の長さを表すなら、mm・cm・m・kmのどれが適切か」というように、現実のイメージを身につけることにかなり力を入れている。

・1つのテーマについて見開き1ページを使っている。左ページでは主にポイントが簡潔にまとめられていて、それを見ながら右ページの練習問題を解くことができる。

・上記の形式のため「理解が曖昧な状態」の子どもが独りでも学びやすいが、ほとんど理解できていない状況での独学は難しい。大人が横について教える場合説明しやすい。

 

 

 

◎こんな状況の子にお勧め

 

・知識はある程度身についているけれど、実生活で使っている単位と結び付けて考えることが難しい

 

・ひとつひとつの問題の解き方は何となくわかっているけれど、メートル法の体系的な考えが身についていない

 

・単位の知識はあるけれど、小数や分数に苦手意識があり、それが関わると単位の問題も正答できなくなってしまう

 

・体積や面積の公式を覚えているけれど、「体積」や「面積」というものが何を表しているのか実は良くわかっていない

 

 まとめると、「ある程度の知識は身についているけれども、知識のみで理解が追い付いていない場合や、知識を整理しきれていない」くらいの状況の子に特にお勧めということです。

 

 一方で、現時点でほとんど理解が追い付かず「単位はチンプンカンプン」という状況の子にとっては、フォロー不足の内容かなと感じます。ただ、特徴のところでも書いた通り、大人が付きっ切りで「一緒に一から学びなおす」ということであれば、使いやすい教材でしょう。

 また、このドリルに限ったことではないかもしれませんが、桁数の多い大きな数や小数・分数の読み書き、基本的な四則計算がおぼつかない状態でこのドリルの学習を進めるのは厳しいと思います。その場合は、まずそういった力をつけることを優先して考えた方が良いでしょう。

 

 今回は「単位」についてまとめて学習するのにちょうど良さそうなドリルを紹介しました。

 興味を持った方がいらっしゃいましたら、まずは書店で手に取ってみてください。

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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