ききょうけん(キッズの教養を考える研究室)

「キ」ッズの「教」養を考える「研」究室

自分をどう呼ぶかで第一印象が決まる?~キッズの一人称(前編)~

  (※この記事は前後編に分かれています)


こんにちは、ベル子です。

 

ブログ初心者のわたくしですが、今日もキッズの教養について考えていきます。

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ブログ初心者のオイラですが、今日もキッズの教養について考えていきます。

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ブログ初心者のベルちゃんですが、今日もキッズの教養について考えていきます。

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◎自分を何と呼ぶかで、その人の印象が変わる


 皆さんは普段、自分自身のことを何と呼んでいますか?

 

 一人称単数、英語だと「I,my,me,mine」と習いますが、日本語で自分のことを指す表現はたくさんありますよね。

 

 私、僕、俺、おいら、おら、うち、あたし、自分、小生、拙者、われ、吾輩、当方…

 

 あげていったらきりがありません。また自分の名前や一部をそのまま使って「○○」「○○ちゃん」と言う呼び方も頻繁に聞きます。

 

 このブログを立ち上げるにあたり、自分自身の一人称をどうしようか考えました。

 

 普通に「私(わたし)」でいこうとすぐに決まりましたが、書いた記事を自分で見直す際に頭の中で「わたくし」と読んでいることがあります。ブログ初心者の緊張感がそうさせるのでしょう。
 
 つまり、「わたし」より「わたくし」の方に、良くも悪くもお堅いイメージを抱いているということになります。それは私個人の勝手なイメージではなく、一般的に「わたし」よりも「わたくし」の方が改まったイメージを与えやすい語句なのは間違いないでしょう。

 

 他の呼び方も、その表現を使うことでそれぞれ独特の印象を与えますよね。「僕」という表現から男性を連想したり、「当方」という表現から事務的なイメージをもったり。この記事冒頭で、一人称だけが違う文を3つ載せましたが、それぞれに異なる印象を持たれると思います。

 

 一人称は、時には使っている人の印象を決定づけるものになるでしょう。

 

 もちろん他の色々な要素も重要なのですが、「一言で表現される」というのは大きいと思います。例えば、ちょっと極端な話になりますが、クラスに転入生が入って来て自己紹介をしたとします。その自己紹介を聞いた生徒が他のクラスの生徒に「転入生がどんな子か」を説明する際、立ち居振る舞いの印象や話の内容を言葉でまとめるよりも「自分のことを『オレサマ』と呼ぶ子だった」と言う方がはるかに簡単で、拡散しやすい情報です。
    
 そのため子どもたちも、成長の過程で「社会人として好ましい一人称」を使うことを周囲に求められることになります。

 

◎実際、子どもたちは自分のことを何と呼んでいるのか

  
 以下に、私(関東在住)の周辺の子どもについて、あくまでも体感でまとめてみました。男の子は太郎くん、女の子は花子ちゃんを例に書きます。

 

「私の周りとだいぶ違う」とか「こっちの地方では、こうですよ」といった情報がありましたら、是非コメントで教えてください。数が集まるようでしたら、まとめてご紹介させていただきたいと思います。

 

<男の子の呼び方>

 小学校入学前の男の子は「たーちゃん」「たろちゃん」「たろくん」等のように、名前の一部に「ちゃん」「くん」を付ける呼び方が大多数です。「たろ」「たろう」は時々いますが、「くん」「ちゃん」をつける子に比べて少数だと感じます。「おれ」という子もいますが、「たーちゃん」「たろくん」呼びと併用することが多く、「おれ」だけを使う子は見かけません。発音のしやすさなのか、「ぼく」より「おれ」の方が多い印象です。

 

 小学校に入ると、「たーちゃん」「たろくん」「たろう」は少なくなり、「ぼく」や「おれ」に切り替わります。低学年の段階で切り替わった子は「ぼく」を使うことが多いのですが、高学年で切り替わる子では「おれ」が多数派です。「たろちゃん」だけは中学生になっても残りますが、小学校入学時にくらべるとかなり少なくなります。

 

 また、年齢と関係なく、かなり少数ですが「おいら」「おら」など呼び方をする子を時々見かけます。

 

<女の子の呼び方> 

 小学校入学前の女の子は「はーちゃん」「はなちゃん」「はな」「はなこ」等の呼び方が大多数です。男の子に比べて「ちゃん」をつけずに名前だけを呼ぶ子が多い印象です。

 

 小学校に入ると、「はーちゃん」「はなちゃん」は「あたし」「わたし」に切り替わっていきます。「はな」「はなこ」も減りますが、中学生になっても使う子がいます。中学生で自分の名前を一人称に使う子は、男の子に比べて女の子の方がかなり多い印象です。
 また、中学生や高校生で「うち」と呼び始める子を時々見かけます。

 

 男女共通して言えることは、一昔前に比べると、自分の名前を使って呼び続ける年齢が高くなってきたということです。

 ただ、小学校高学年になっても自分の名前を使っている子どもの多くは場面によって使い分けていることが多く、家族等の親しい間柄の中では「たーちゃんは」「花子は」と言っていても、それ以外の相手には大抵「僕」「私」と言います。

 

 また「うち」と言う子は基本的に誰に対しても「うち」で話すことが多いのですが、逆にLINEなどのインターネット上のやり取りでのみ「うち」を使い、口頭では常に「私」という子もいます。

 

いつまでに「社会人らしい一人称」をマスターするべきなのかが、後編のテーマ

 さて、このような状況をふまえたうえで、大人になっても「たーちゃん」というわけにはいかないですよね。社会人としては幼い、頼りない印象を持たれてしまいます。

 では、どのタイミングで呼び方を変えるべきなのでしょうか。

 

 長くなりましたので、前編はここまでで失礼いたします。

 後編では、子どもの一人称から大人の一人称に切り替えるタイミングについて考えます。

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 後編はこちら↓ 

kikyouken.hatenablog.com