ききょうけん(キッズの教養を考える研究室)

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九九の続きを覚えよう~時には暗記する算数数学~

 こんにちは、ききょうけんのベル子です。

 

 突然ですが、皆さんは「暗記教科」というと何を思い浮かべますか。

 

 人物や地名、年代を覚える社会?それとも英単語を覚える英語でしょうか。

 もしかしたら、国語(漢字や文学史など)をあげる人もいるかもしれません。

 

 人によって、「これぞ暗記教科!」と考えているものは違いますよね。

 ただ、算数や数学を「暗記教科」ととらえる人は少ないのではないでしょうか。

 覚えなければいけないことが少ないイメージです。

 

 ぱっと思いつくのは「九九」や「公式」ですが、きちんと内容を理解していれば、九九や公式はうろ覚えでもなんとかなります。

 

「7×4」を忘れても「7+7+7+7」を計算すれば答えがわかりますし、台形の面積の公式を忘れていても、その場で2つの三角形に分けて合計すれば面積が求められます。

 

 でも、覚えていた方が明らかに短時間で正確に問題が解けますよね。

「覚えておかないとどうにもならないこと」は少ないのですが、「覚えておくと便利なこと」がたくさんある教科です。

 

 

 今回は特に覚えておくと便利なもののうち、9より大きい数の掛け算を紹介します。

 小学校の高学年くらいから、高校の数学でも役立てられるので、余裕がある時に練習して覚えておくと良いでしょう。

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①10の段と10の倍数のかけ算

 

 5×10=50
 8×10=80

 

 などのように、「10をかけたときは、かけられる数の後ろに一つ『0』を足せば良い」ということは、学校で習います。

 

 それを忘れてしまい、この式を見て筆算を始める子が時々いるのですが、覚えている場合に比べて計算に非常に時間がかかってしまいます。

 また、10円玉が3枚→30円というように、お金の計算でも頻出する数式なので、これを覚えて暗算でできるようにしておくことは、日常生活でも重要です。

 

「×10」が覚えられたら、それと関連して

 

 4×20=4×2×10=80
 5×60=5×6×10=300

 20×50=2×5×10×10=1000

 3×100=300
 9×200=9×2×100=1800
 
 などの計算もマスターしておくことをお勧めします。

 

◎10代のかけ算


 積(かけ算の答え)が100以下になるものは、覚えておくと何かと役に立ちますが、その中でも特にお勧めしたいのは、11、12、15の掛け算です。


 11×2=22
 11×3=33
 11×4=44
 11×5=55
 11×6=66
 11×7=77
 11×8=88
 11×9=99
  
 こちらは、覚えやすさも含めてお勧めです。33や44は素数の11が関わっているため、あまり大きくない数にもかかわらず最小公倍数や最大公約数を求める時に九九で対応できません。そのような計算の時に11の倍数を知っていると、非常に素早く対応できるのです。

 

 

 12×2=24
 12×3=36
 12×4=48
 12×5=60
 12×6=72
 12×7=84
 12×8=96

 

「1ダース(=12)」という単位があったり、一日が24時間(12時間×2)で1年が12ヵ月であったりと、何かと使われる計算です。

 特に、12×5=60は覚えておくと便利です。「×4」までは非常に覚えやすいので、まずは「12×5」まで覚えると良いでしょう。

 

 

 15×2=30
 15×3=45
 15×4=60
 15×5=75
 15×6=90

 

 こちらは、角度の問題で頻出する数です。三角形の角度の計算は2桁や3桁の計算が多くなりますが、これらの数の角度を「15度が〇個分」ととらえることで、角度の計算を速く正確にできるようになります。

 


◎25の倍数

 

 25は100を4等分した数です。

 表やグラフをかいたり、割合や100分率の計算をしたりするときに便利です。

 

 分母が4の分数と関連して覚えておくと、さらに役立てられます。 
 

 25%×1=25%(=1/4)
 25%×2=50%(=2/4)
 25%×3=75%(=3/4)
25%×4=100%(=4/4)

 


◎60の倍数

 

 60×2=120
 60×3=180
 60×4=240
 60×5=300
 60×6=360
 60×7=420
 60×8=480
 60×9=540
60×10=600

 

 60×12=720
 60×60=3600

 

 60進法の計算で使います。ただ、先ほど紹介した「10の倍数の計算」をマスターしていれば、あらためて暗記する手間は必要なくなっているはずです。

 最後の2行は、12時間で720分、1時間で3600秒として使われます。

 


◎90、180、360の倍数

 

  90×2=180
  90×3=270
  90×4=360(=180×2)
 
  90×6=540(=180×3)
 
  90×8=720(=180×4=360×2)

 90×10=900(=180×5)

90×12=1080(=180×6=360×3)

 


 90、180、360のいずれも15の倍数になりますが、こちらも角度の問題で頻出します。

 

 90度は直角、180度は直線、360度は一周分の角度ですね。

 

 スノーボードなどの競技では技の回転数をこの数で表しているようです。「540」なら一回転半、「1080」なら3回転するということなのでしょう。 
 


◎2乗した数

 

「同じ数を2つかけ合わせた数」です。

 

 11×11=121
 12×12=144
 13×13=169
 14×14=196
 15×15=225
 16×16=256
 17×17=289
 18×18=324
 19×19=361
 20×20=400

 

 正確に覚えられなくても169という数をみて「13×13じゃなかったっけ?」と思いつくくらいになっていれば中学3年生の因数分解で楽になります。

 


◎まとめると

 

 ・よく使われる数の倍数は、暗記しておくと計算が速くなり、

 ミスを少なく抑えられます。
 
 

 ・覚えてないものがあれば、時間に余裕のある時に

 覚える機会を作ってみましょう。

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。