ききょうけん(キッズの教養を考える研究室)

「キ」ッズの「教」養を考える「研」究室

NHK(WEB限定)「プレキソ英語」を視聴~見どころやポイントは~

 こんにちは、

キッズの教養を考える研究室、略して「ききょうけん」です。

 

 毎週水・木曜日は単発記事や小ネタの記事を書いていますが、5月は主に「NHK for School」の番組について、実際に見て感じたことなどを書いていきたいと思います。 

 

NHK for School についてはこちらの記事で紹介しました↓

kikyouken.hatenablog.com

 

 NHK for School はEテレでも視聴できますが、一度放送済みの番組はいつでもサイトで見ることができますので、気になる番組は是非今からでもチェックしてみてください。(データ通信料にはご注意ください)

 

「ばんぐみ(NHK for School)」ページリンク 

→ https://www.nhk.or.jp/school/program/

 

 今回とりあげる番組は「プレキソ英語」です。こちらの番組は以前Eテレで放映されていたのですが、残念ながら現在はWEB限定になってしまったようです。この番組のように、現在放送予定はなくWEBのみで視聴できるコンテンツもたくさんありますので、「あれ見たかったのに」という番組がある方は、是非ホームページをチェックして見てください。

 

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◎番組概要

 

「プレキソ英語」

 

(小5・6対象  WEB限定

 

※番組の概要については、ホームページでとても丁寧に説明されていますので、私の方で付け足さずに、そのまま引用させていただきます。

 

~番組紹介文(番組ホームページより引用)~

 

あいさつ

みなさんは、きっと英語が好きなのでしょう。そして、英語が使えるようになりたいと思っていることでしょう。そんなみなさんの願いがかなうよう、制作スタッフとともに番組を作っていきます。1年間どうぞよろしくお願いいたします。

毎回ひとつの表現を中心に番組は進みます。名前を聞いたり言ったりする回や、持ち物についてたずねたり話したりする回などがあります。番組の中で繰り返される英語がたくさん頭のなかにたまるよう、楽しんで番組を見て下さい。そして、気が向いたらちょっとずつ口も動かしてみましょう。
そのほかに、歌や早口言葉を楽しむコーナーもあります。おもしろい音がたくさん出てきますから、笑ってしまうかもしれません。

みなさんが大人になるころ、世界はどうなっているでしょうか。みなさんはどんな大人になっているでしょうか。大人になったみなさんは英語を使って何をしているでしょうか。
英語の本を読んでいる人、カラオケで英語の歌を上手に歌っている人、仕事で英語を使っている人、日本で外国の人をサポートしている人…、考えるだけで楽しくなってきます。生きていくうえで英語より大事なことはたくさんありますが、英語ができると楽しいですし、結構「お得」なことがあります。大人になった時、ぜひ英語を使って充実した毎日を送って下さい。

遠いその日のために、この番組がよいスタートになりますよう、願っています。

 

 

番組のねらい

 

「プレキソ英語」は、小学校高学年の子どもたちが「英語の“音”に慣れること」に重点を置いた番組です。
らせん状にカリキュラムを組み、繰り返しを多くすることで、定着の手助けをします。
基本的に英語のみで進行しますが、単なる音の洪水にならないよう、英語の言葉の中に「意味」を感じ取ったり、「音の面白さ」に気づいたりできるよう、子どもたちが興味関心を持つような映像と演出を用います。

 

(以上、番組ホームページより引用しました。)

 

 ここからは、実際に動画を見て感じた「気になるポイント」等を書いていきます。

 

 

◎教科書よりも教科書らしい英語

 

 英語のみで進行する子ども向け番組といえば「セサミストリート」が有名ですが、あちらは「アメリカの子ども向け番組」なので、英語を何年も勉強している日本人でも理解の難しい言葉が出てくる場合もあります。

 子ども向けの番組では、一般的には使われない独特な表現が多用されることがあり、「正しい文法」や「正しい言いまわし」を知っているだけでは全く対応できない部分が大きいのです。

 

 反対の立場で、日本の子ども向け番組の表現で考えるとイメージしやすいかもしれません。例えば「いないいないばあっ!」という番組では「いないいないばいばーい」という言葉で使われることがあります。

 日本の子どもはこの表現をなんとなく受け入れてしまいますが、これを「私は花子です。」「犬がとてもかわいかった。」というような日本語を勉強中の方々がすんなり受け入れられるかと考えると、かなり難しいのではないでしょうか。

 また、「寝る」や「車」という日本語を覚えても、「ねんね」「ブーブー」を学ぶ機会はそうそうないでしょうから、こういった言葉を聞いても即座にイメージが浮かばないかもしれません。

 

  このように、内容が「幼児向け」の簡単なものであっても、言葉として理解するのはかえって難しかったりします。

 

 その点で、この「プレキソ英語」は英語を学ぶ日本人にとってとてもわかりやすい内容になっていると感じます。

「英語の歌」のコーナーでは、当然文法的に理解しづらい歌詞も出てきます。でも、メインのコーナーであるアニメのキャラクターは、教科書で習う文法にのっとったセリフか学校で必ず習うような定型句(「Thank you」など)以外はほぼ発しません。

 

「何年も英語を勉強してきたけれど、映画の英語は全く聞き取れない」という話は日本人にとって珍しくありませんが、この番組は英語をしっかり勉強すればするだけ、番組を繰り返し見れば見るだけ、「なんて言っているかわかった!」と手ごたえを感じられる内容になっていると思います。

 

 

◎中学生にもおすすめです

 

  文法的には中学一年生で習う表現がほとんどで、一部が中学2年生の内容というくらいの難易度です。

 上記のように「教科書で習った知識で聞き取れる」表現ばかりなので、中学生が復習もかねて視聴すれば、「学校で勉強した内容が出てきた。英語のアニメのセリフが聞き取れた!」という達成感を味わうことができるでしょう。一回で全て聞き取るのは難しいと思いますが、アニメを絵を頼りにしながら繰り返し聞くことで、少しずつ内容をつかめると思います。

「授業で習ったことを使って、英語だけの番組を見られた」というのは、英語を学ぶことの意味を実感できる貴重な経験になるのではないでしょうか。

 

 

◎その他の感想

 

 世界観や絵柄についてはどうしても好みがわかれるものですが、先週紹介した「はりきり体育ノ介」に比べると、絵柄のクセは強くないと思います。

 ただ、「英語の子ども番組らしさ」を表現した結果なのか、キャラクターが甲高い声で話す場面が少なくありません。もうすこし落ち着いたトーンならもっと聞き取やすいだろうなと感じる部分が度々ありました。

 そういった甲高い声が苦手な子だとちょっと苦痛に感じてしまう場合があるかもしれません。

 でも、この番組では字幕を表示するように設定することもできるので、文字と絵でストーリーと楽しむこともできます。「英語の“音”に慣れること」に重点を置いた番組とのことですが、声のトーンがどうしても合わないと感じた場合は、音声なしで視聴するのも良いのではないかと思いました。

 

 

 英語に慣れるのにも良い番組だと思いますが、個人的にはそれ以上に「学んだ英語力を試す」のにお勧めの番組です。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。