ききょうけん(キッズの教養を考える研究室)

「キ」ッズの「教」養を考える「研」究室

傘の持ち方をチェック~ピカピカの一年生の教養㊻~

 

 こんにちは、

キッズの教養を考える研究室、略して「ききょうけん」です。

 

 当ブログでは現在、毎週月曜日に「ピカピカの一年生の教養」として

小学1年生の学校生活に必要な知識や技能について考える記事を更新しています。

 

 今回のテーマは「傘の持ち方」です。

 

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◎雨が降っていない時こそ要注意

 

 これからの季節は、雨が降ったりやんだりを繰り返す日々になりますね。

 朝の登校時は降っていたけれど下校時はやんでいるということもありますし、その反対で、朝は降っていなかったのに下校時は降っているという場面にも遭遇することになるでしょう。

 

 雨が降っている時の傘の持ち方については、基本的に「しっかり持たないと濡れる」というわかりやすい結果が伴うので、たいていの場合は自然と身についていくものです。

 難しいのは「雨が降っていない時の傘の持ち方」の方でしょう。

 

 

「ついつい振り回してしまってお友達にぶつけてしまった」

とか

「思わぬところに傘をひっかけて自分が転んでしまった」

とか

諍いや危険を招いた思い出は、皆さんにもあるのではないでしょうか。

 

 

 降っていない時は持たないで済めば良いのですが、そういうわけにもいきませんよね。なるべく濡れないようにするには、こまめに傘を持ち歩くしかありません。もちろん「置き傘」は有効ですが、一度使って帰ってくれば、また持っていくことになるのですから、この季節「傘の持ち歩き」は避けて通れないことがらです。

 

 

 この時期に一度、「傘を差さない時の持ち歩き方」について、子どもと一緒に考える時間をつくってみましょう。

 これは、単純にトラブルを避けるためでもありますが、「周囲の人への気遣い」や「通学路の安全」などをあらためて考える良い機会にもなります。

 

 

◎腕にかけるのが無難ではありますが

 

 他人に迷惑をかけない、自分も危なくない持ち方としてわかりやすいのは、「バッグのように腕にかける」方法です。

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 この買い物カゴを持つように傘の柄を腕にかけると安全に持てます。

 

 傘は「鉛直方向に(地面に対して立てる方向で)持つ」ことを意識するのが基本の考え方です。

 この持ち方も、傘が身体の線にそって縦にさがるのがポイントになります。そのためには、持ち手の先端部分を身体の外側に向けるのではなく、内側に向けて持つ方がより良い持ち方だと言えるでしょう。

 

 実際に持ってみていただくとわかると思いますが、柄を外側に向けて傘本体が内側にさがるようにすると、縦にまっすぐ持つのが難しいのです。傘が身体に近くなるように提げると、ちょっとした加減で身体が傘を外側に押し出してブラブラしてしまい、近くにいる人にぶつけてしまいかねません。

 それよりも、傘本体が腕の外側にかかるようにした方が安定するのです。

 

 

 この「腕にさげる」というのが一番無難な持ち方になりますが、学校と自宅との距離やその日の荷物によっては、ついつい他の持ち方で歩きたくなってしまうこともあるのではないでしょうか。

「何故この持ち方が良いのか」「他の持ち方をするなら何に気を付けるべきなのか」を理解して実践するためには、「他の持ち方では何がいけないのか」を体験して納得しておいた方が良いでしょう。

 

 そこで、一度「シミュレーション」をする機会を作ってみることをお勧めします。

 

 

◎まずは傘のサイズをチェック

 

 まずは、実際に子どもが使用する傘のサイズを確認してみましょう。

 ここでは広げた時のサイズではなく、すぼめている時の長さに着目します。

 まずシンプルな話として、折りたたんだ時の傘の長さがあるほど管理は難しくなりますから、このサイズは重要です。

 

 学童用として大量に売られている傘の場合、柄の形にあまりバラつきがありませんが、キャラクターもの等で特殊なデザインの場合は、持ち手の部分がとても長いものも存在します。

 そうすると、どうしても傘の全長が大きくなってしまうのです。その点も意識して長さを測ってみましょう。

 

 

◎同じ長さの「模型」でシミュレーション

 

 傘の長さが把握できたら、同じ長さ、同じ形の柔らかめの棒を作ります。

 新聞紙を丸めて作るのが一番簡単な方法です。新聞紙が無い場合は、100円均一ショップで筒状に丸めたフェルト等が売っていますから、そういったものを利用するとすぐに作れます。

 

  それを実際に子どもに持たせたり、大人の側が持って子どもを近くに立たせるなどして、「どんな時にぶつかるか」「どんなふうに危ないか」を一緒に考えてみましょう。

 単純に振り回してみるというだけでなく、姿勢を低くして幼い子どもの目線に立ってみたり、段差のある場所など状況に変化を持たせてみたりすると「自分では予想ができない危ない状況がある」ということが少しずつわかってくると思います。

 

 危険な状況を全て把握することが目的ではなく「把握できない危険なことがある」ということを実感する方が重要です。

 とりあえず「自分の身体に沿った向きで持つ」「他者と距離を保つようにする」と危険を回避しやすいことが感覚的に理解できると良いですね。

 

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◎まとめると

 

・雨がやんでいる時の傘の持ち方について考える機会をつくってみましょう。

 

・「柄(持ち手)を内側に向けて腕に提げる」と安全に持つことができます。

 

・ただ、持ち方だけ聞いても「安全な持ち方」と納得するのは難しいかもしれないので、傘状の柔らかい棒を使ってシミュレーションしてみるのがお勧めです。

 

・「予測できない危険があること」「体に沿った向きで持った方が安全なこと」「他者との距離自体を意識する方が良いこと」等が理解することが目標にすると良いでしょう。

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。