数え方いろいろ(中編)~ピカピカの一年生の教養㉘~
こんにちは
キッズの教養を考える研究室、略して「ききょうけん」です。
小学一年生の学校生活に必要な知識や技能を考える「ピカピカの一年生の教養」、前回からは、一年生で使ういろいろなものの「数え方」を確認しています。
※前回の記事はこちら↓
前編では、「①薄いもの」「②薄い紙を束ねて留めたもの」「③動物(大小)」の数え方について書きました。
今回は続きの番号④から始めます。
④細長いもの
いっぽん にほん さんぼん よんほん ごほん
ろっぽん ななほん はっぽん きゅうほん じっぽん
鉛筆やクレヨンのほか、大根や人参などの野菜や飲み物のボトルなど、細長いものは身近にたくさんあるため、頻繁に使われる数え方です。
和傘は「張」で数えますが、洋傘は「本」で数えるのが一般的ですね。
「本」で数えるものは、「細長いもの」として形のイメージとしてわかりやすいので、子どもも判断しやすいものが多いのですが、傘は開いた状態のイメージから数え方がわからない場合があります。
傘をすぼめている状態で、自宅の傘を数えてみるのも良い経験になるでしょう。
数や単位の変化の仕方は「ひき」と同じです。
こちらは漢字を覚えると「1本、2本、…」と書くようになり、良くも悪くも曖昧な記憶でもなんとかなります。
ただ、「匹」もそうですが、こうした促音(小さい「っ」を含む音)を使う言い方では、時々「音がはねる」ことを意識しすぎて
「6っ本」「8っぽん」
と、余計な「っ」を書いてしまう場合があります。
口頭で数えるだけでなく、書いて練習しておくと確実に覚えられるでしょう。
また、剣道や柔道のポイントや映画などの動画作品など、「細長いもの」以外にも「本」と数えるものはありますが、1年生の時点で無理に覚えなくても特に学校生活で困ることはないと思います。
⑤車と家電
いちだい にだい さんだい よんだい ごだい
ろくだい ななだい はちだい きゅうだい じゅうだい
数は「いち、に、さん…」と元の言い方のままですし、単位の方も全て「だい」なので、数え方は簡単ですね。
難しいのは「どんなものを『台』と数えるか」のイメージの方です。
「乗り物は『一台』と数える」と言いたくなってしまいますが、飛行機や船は「台」とは数えないので、基本的には「車全般」という考え方になるでしょうか。
でも「『しゃ(車)』がつく乗り物」かというと、「電車」はそうでもなく、逆に「バス」「タクシー」などは「台」で数えるので、ややこしいところです。
理屈で覚えるよりも経験で覚えていった方が良いと思いますので、見かけた時に数えて見せたりすることで、一つずつ身につけていくようにすると良いでしょう。
⑥お金と数の単位
日本のお金の単位が「円」であることは自然と覚えていきますし、「いちえん、にえん、さんえん、…」というように、数にそのまま「えん」をつけるだけなので、「じゅうえん」までは特に問題ないと思います。
また、小学1年生の算数では120までしか扱いません。
ところが、漢字のテストでは「六百円」「三千円」「一万円」などの読み方が出題される場合があるのです。
特に「百」については、拗音(小さい「ゃ、ゅ、ょ」を使って表す音)と促音、濁音・半濁音を組み合わせる複雑な言い方が出てきます。
入学前にマスターしておく必要はありませんが、余裕があれば2学期に入る前に数え方を体験して、音に少し慣れておくことをお勧めします。
ひゃくえん、にひゃくえん、さんびゃくえん、よんひゃくえん、ごひゃくえん
ろっぴゃくえん、ななひゃくえん、はっぴゃくえん、きゅうひゃくえん、せんえん
百円玉一枚で「いっひゃくえん」にならず「ひゃくえん」なのが、他の単位と異なるポイントです。「せんえん」も普段は「いっせんえん」とは言わないですね。
もしこれが全てひらがなで書けるようならば、ひらがなの書き取りの実力がかなりついていると言えるでしょう。夏休みにひらがなの復習をする際には、ちょうど良い題材になります。
せんえん、にせんえん、さんぜんえん、よんせんえん、ごせんえん
ろくせんえん、ななせんえん、はっせんえん、きゅうせんえん、いちまんえん
「三千」のときだけ「せん」ではなく「ぜん」になるのがポイントです。
また、「百」「千」の時は「一百」「一千」とは言わなかったのに対し、「万」では必ず「一」をつけて「一万」というのがややこしいですね。
最後に、10円玉バージョンも貼っておきます。二十~九十は特に難しくないと思いますが、もし機会があれば、練習に使ってみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
数え方の紹介は、後編に続きます。
★シリーズ次回記事はこちら↓★