ききょうけん(キッズの教養を考える研究室)

「キ」ッズの「教」養を考える「研」究室

110番の苦い思い出(1回目)~日曜日の雑談32~

 こんにちは、

「ききょうけん」のベル子です。

 

 日曜日は雑談記事を書いています。お気軽にお付き合いください。

 

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 さて、今回の話題はタイトルの通りです。

 私はこれまでの人生の中で110番通報を2回したことがあるのですが、どちらのケースでも反省点といいますか「もうすこし上手い通報の仕方はなかっただろうか」と思う部分がありました。

 それを今回記事で紹介し、今後110番通報をする方の何らかのお役に立ったら良いなと、そんな話です。もちろん、通報する必要が生じないのが一番なのですが。

 

 考えてみると、119番のかけ方については「最初に火事か救急か伝える」「落ち着いて場所を伝える」など簡単な手順を教えられたことが何度となくあったような気がするのですが、110番はその記憶がありません。

 いざと言う時大切なことですから、やはり110番についてもかけ方を覚えておく必要があるのではないでしょうか。それもまた「キッズの教養」かな」と。

 ただ、タイトルの通り私自身は「上手くいった模範的な例」を紹介できるわけではありません。一応「こうすれば良かったのでは」という改善点も書きますが、もっと良い方法がありそうです。詳しい方がいらっしゃったら、是非「こうしたら良いよ」というアドバイスをお願いいたします。

 

 

 今回は2回のうちの、1回目の話です。

 

 もう10年以上前のことになりますが、仕事で行った近所の中学校から歩いて帰宅する時のことです。時間は夜の8時くらいだったと思います。

 その学校生徒たちはみんな6時前には部活を終え、とっくに帰宅しています。職員室にまだ何人かの先生方が残っている学校を後にし、2~3分歩いたところで、前方に怪しげな男性が見えました。

 

 20mくらい離れたところで、同じところをずっとうろうろしています。近づかない方が良いかと思った私は、立ち止まって携帯電話を使う振りをし、男性が立ち去るのを待ってみることにしました。

 

 私が立ち止まったことで「じっくり見せるチャンス」だとでも思ってしまったのでしょうか。その男性はスウェットらしいズボンの中から、人前で見せてはいけない身体の部分を出して、それを手で触りながらうろうろし始めたのです。

 

 時間がずれてはいるものの、その場所は生徒の通学路です。「ちょうど良かった。通学路の不審者を捕まえるチャンス」と思って、既に取り出している携帯電話で、さっそく110番通報したまでは良かったのですが……

 

 110番につながり、不審者がいること、自分から20メートルほど離れた場所をずっとウロウロしていること、現在地などを伝えました。また、記憶にはないのですが名前は必ず聞かれるようなので、それも伝えていると思います。

 すると、電話の向こうで対応している男性に聞かれました。(やり取りはうろ覚えですが)

 

「それで、その人はどんな格好をしていますか?」

 

「はい、黒いTシャツと、グレーの短パンです。」

「そうですか、それで、その人はどんな格好をしていますか?」

「???、えーと、ですから、黒いTシャツとグレーの短パンです。柄は無さそうです。」

「はい。それで、その人はどんな格好をしていますか?」

「??????、えーと、スニーカーを履いていると思います」

「そうですか。その人はどんな姿なんですか?」

「?????????、うーん暗いし遠いので年齢や身長は詳しくはわかりません。うーん」

 

 

 そんなやり取りが延々と続き、なかなか「今から向かいます」と言ってくれません。

 お互いに少しずつ表現が変わっていくものの、ほとんど同じ会話がずっと繰り返されます。「現場に来て本人を見れば一目瞭然なんんだから、すぐ来てくれればよいのに、何でこんなに詳しく聞こうとするんだろう?」と内心疑問に思いながら、10分くらい経ってしまいました。

 

 電話の向こうの男性の聞き方がだんだん変わってきたことでやっと気づいたのですが、向こうが聞きたかったのは服装や年齢ではなくて「見せてはいけないところを出している」という情報だったのですね。

 私は最初に「自分の目の前で、ずっと同じ場所をウロウロしている不審者」という要素しか言っていませんでした。それだけでは本当にただ「不審な人」なだけで、事件ではないのでしょう。「丸出し」であることをはっきり伝えれば、直ぐに来てもらえたのかもしれません。

 

 当時は私もまだ曲がりなりにも「うら若い女性」だっため、それを最初にはっきり言うことができず、ついぼかしてしまっていたのです。

「とにかく『不審者』と言えば来てくれる。見に来てくれれば一目瞭然なのだから、私の口から言う必要はない」と考えてしまっていました。なにぶん通報が初めてだったので、電話をすれば無条件ですぐに来てくれるように思ってしまっていたのですが、そうとは限らないのですね。

 ようやく「露出しているかどうかを確認されている」ということを察しても、「それ、私が言わないと駄目なんですか~~」と泣き言をいってしまったあたりで、不審者は走り去っていきました。単純に気が済んだのか、電話の相手が警察だと気づいたのかはわかりません。そして、それとほぼ同じ位のタイミングで、電話の向こうの人に「今から行きます」と言われました。結局私はその時点でもまだ不審者の格好について明言できていなかったのですが、一応事件性が伝わったということなのでしょうか。

 

 その後警察官が6~7人現場に来てくださいましたが、そんな状況なので結局犯人には逃げられてしまいました。私が上手く通報できれば早く来てもらえて捕まえられたかもしれないので、残念です。

 

 思い起こせば自分は今回のことに限らず、緊急時に「なんでそんなに落ち着いているの」と言われることが結構あります。

 この事件を振り返ると、こういう時態度に出ないだけで実際には落ち着いているわけではなく、内心動揺しているのでしょうね。でもパッと見あまり慌てているように見えないタイプの人間なわけです。しかも今回は「通報していることを不審者になるべく気づかれたくない」という気持ちがあったため、余計表面上平静を装ってしまった部分もあるでしょう。それによって、私の雰囲気からは緊急性が伝わらないし、実際には冷静さを欠いていたために理論的に言葉で緊急性を伝えることもできていなかった、最後の泣き言でやっと緊急性や事件性が伝わったと、そんなところかと思います。

 

 そのようなわけで、私の1回目の110番通報の反省点は

「何らかの緊急性があって、一刻も早く来て欲しい時は、それをしっかりはっきり伝えるべき」

でした。

 先ほども書いた通り、他にアドバイスやアイディをお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非お知恵を貸していただければ幸いです。

 

 今回は人生初の110番通報での苦い思い出を紹介しました。2回目の時は初回ほど大きな失敗は無かったのですが、やはり「事前に考えておいた方が良いな」と思う部分があったため、またいつかの日曜日の雑談で振り返ってみたいと思っています。

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。