文字も数も無い世界?~ピカピカの一年生の教養③~
こんにちは、ベル子です。
今日の記事は、小学一年生の生活にどんな知識や技能が必要なのかを考える、「ピカピカの一年生の教養」シリーズの第3回目です。
突然ですが、皆さんは「小学校入学準備」という言葉からどんなものを連想しますか。
私が良く耳にするのは「ランドセル」と「お名前書き」です。ランドセルは子どもと一緒に選びますが、お名前書きはどちらかというと大人のイベントですね。子どもの側の入学準備というと、よくドリルに書かれているのを見かけるイメージがあります。
◎小学校の入学準備といえば、ひらがなや数?
書店に行くと「入学準備」と書かれているドリルをたくさん見かけます。内容を見てみると、学校での基本的なルールや時計の読み方等も扱っている時もありますが、大半のページはひらがなやカタカナ、数の勉強にあてられています。
前回話題にでた入学説明会で、文字や数を一通り覚えておくようにと言う学校もあるようです。でも、ひらがな・カタカナや数は一年生で習うことになっていますので、読み書きできる子どもがいくら多かったとしても、「入学したての子どもは文字や数を知らない」という前提で指導にあたらなくてはなりません。
学校の先生は、口頭で大人数に対して指示を出したり掲示物を使って何かを子どもに伝えたりということを日常的にしています。その時に「文字や数を使わないで伝える」というと、いろいろな工夫が必要です。
結局ある程度は使ってしまうこともありますが、前提としては「文字や数が分からなくても伝わるように」と考えなくてはならないのです。
◎文字や数を使わずに、ものを説明する方法
小学校一年生の教科書を見てみると、最初の方のページには動物や果物がよく使われています。挿絵が多いということだけではなく、一年生の後半や他の学年の教科書では「①」「②」と表示されているところに、バナナやリンゴ等が書かれているのです。先生が「次は①の問題をやりますよ」と言う場面で数字が使えないので、「次はバナナのもんだいをやりますよ」と伝えられるようにしているのですね。
でもこれは、逆に考えると「バナナを知らなければ話についていけない」ということですよね。数は入学後早い段階で習いますからその後は誰が聞いても見つけ出せますが、バナナを改めて習う機会は特別設けられていないのです。
バナナを知らない一年生は少ないかもしれませんが、何かの加減で知るチャンスがなかったという子もいます。
そこで、一年生向けの教科書や学校掲示物で目印に使われやすいものを以下に挙げておきます。身近な子どもがまだ覚えていないものがあったら、「改めて習う機会」を設けてみることをお勧めします。
◎よく使われるのは「動物」「果物」「形(記号)」「色」
この中で「色」は他のものと組み合わせて使うことも多く、少し特殊な要素があるため、別の回に分けて詳しく書いていきたいと思います。
動物で良く使われるのは、
ウサギ、ゾウ、キリン、ネコ、ネズミ、クマ、キツネ、タヌキ、リス、イヌなどです。
たいては実際の動物とはかなり違う、デフォルメされたイラストが使われます。
耳の長いウサギ、耳が大きく鼻の長いゾウなどは特徴がはっきりしているのでわかりやすいのですが、タヌキやリスは特徴の捉え方が少し難しく、デフォルメされた絵によっては判別が難しい場合があります。また犬は犬種によってデザインが全く異なるため、「犬を知っていてもこれは犬に見えない」ということもありますもので、いろいろな犬の絵に慣れておくと良いと思います。
果物でよく使われるのは、
リンゴ、ミカン、サクランボ、バナナ、ブドウ、メロンなどです。
また、イチゴは目印としてはそれほど多く見かけませんが、文章や絵で何かと使われます。
形(記号)でよく使われるのは、
〇、△、□、☆、×などです。
×は目印以上に「これをやってはダメ」という禁止事項を伝える掲示物に使われますので、意味もあわせて覚えておくと良いでしょう。
◎まとめると
・小学校入学直後の一年生に対して、学校では絵や記号を目印に使うことが多い。
・その目印自体を習う時間は特に設けられていない。
・よく使われる絵や記号を子どもが判別できるか一通り確認してみて、
不安なものがあれば練習しておくと良いかも。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
シリーズ次回記事はこちら↓