ききょうけん(キッズの教養を考える研究室)

「キ」ッズの「教」養を考える「研」究室

数え方いろいろ(前編)~ピカピカの一年生の教養㉗~

 こんにちは

 キッズの教養を考える研究室、略して「ききょうけん」です。

 

 小学一年生の学校生活に必要な知識や技能を考える「ピカピカの一年生の教養」、前回は「1つの数にも複数の言い方がある」ということについて書きました。

 ※前回の記事はこちら↓

kikyouken.hatenablog.com

 

「0」はゼロとも「れい」とも読むということや、「いつつ」が「5こ」と同じ個数だということを覚えておく必要があるという話でした。

 

 さて、日本語で物を数える時は「個」や「つ」だけではなく、いろいろな単位をつけますね。そして、その単位によって同じ数でも読み方が変わりますし、逆に数によって

濁点がついたりつかなかったりと、単位の読み方が変わることもあります。

 

 今回から数回に分けて、いろいろなものの数え方を、一つずつ紹介していこうと思います。

 

◎自然に覚えていくものではありますが

 

 日本語を母国語として育った大人は、当たり前のように覚えていることだと思いますし、一年生の国語の授業でも扱われる内容なのですが、全ての数と単位について網羅して習うことはあまりありません。

 

 そのため、小学生のうちは数え方を曖昧にしか覚えていない子もいます。

 

 それでもたいていの場合は通じるのですが、例えば「漢字を1行書きましょう」と言われたのに「1個」書いて終わりにしてしまったりと、人の話を誤解したりされたりしやすくなるということも否定できません。

ティッシュを1箱もらった」「ティッシュを1個もらった」「ティッシュを1枚もらった」では、相手に伝わる情景が変わりますよね。

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 なるべく誤解を招かないようにするためには、しっかり覚えておいた方が良いので、一通り確認してみることをお勧めします。

 

①薄いもの

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いちまい、にまい、さんまい、よんまい、ごまい

ろくまい、ななまい、はちまい、きゅうまい、じゅうまい

 

 お皿やハンカチ、切符や折り紙など、平面に広がりがあり厚さの無いものを数える時に使いますね。

「薄いもの」というイメージを理解できれば、数え方自体は「いち、に、さん、し…」の後に「まい」を付けるだけなので、覚えやすいと思います。

 

 

②薄い紙を束ねて留めたもの

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いっさつ、にさつ、さんさつ、よんさつ、ごさつ

ろくさつ、ななさつ、はっさつ、きゅうさつ、じっさつ

 

 

 同じ薄いものでも、束ねて留めると数え方が変わるのは少しややこしいのですが、教科書やノート、図書室の本など、学校では頻繁に使うものの数え方です。

 

 1、6、8、10で促音(小さい「っ」を使う音)になりますが、後ろの単位は全て「さつ」なので、それほどややこしくはないと思います。

 

 ただ、「十さつ」は「じゅっさつ」と読み仮名を書きたくなるかもしれませんが「じっさつ」と書くのが正解なので、注意が必要です。

 

「十」という漢字に「じっ」という読み方はあっても「じゅっ」という読みはないということは、以前からずっと小学1年生の国語の教科書に載っているのですが、普段は「じゅっさつ」と発音している人が多いので、大人の方がついつい「じゅっさつ」と答えたくなってしまいます。

 

 でも、これは1年生の時だけの話ではなく、「五十歩百歩(ごじっぽひゃっぽ)」のような形で少し上の学年になっても出題される場合があるので、「じゅっ」と読んでいても読み仮名では「じっ」と書くということを1年生のうちにしっかり覚えておいた方が良いでしょう。

 

③動物

 一般的に「大きな動物は『頭(とう)』、小さな動物は『匹(ひき、ぴき、びき)』で数える」と言われています。

 

 カイコガは小さい虫にも関わらず「頭」で数えるというように例外もありますが、「虫やネコくらいの大きさだったら『匹』、ウマやクマは『頭』」というイメージで覚えておいても問題は無いでしょう。

 

<小さい動物>

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いっぴき、にひき、さんびき、よんひき、ごひき

ろっぴき、ななひき、はっぴき、きゅうひき、じっぴき

 

 1、2、6,8、10で促音(小さい「っ」)になった上で単位も半濁音を使った「ぴき」に変わります。また、3では「びき」になるように「ひ」が濁音になるという変化は、「本」や「百」などでも出てくるパターンです。

 

 特にこの「ひき」は算数の文章題の答えでよく使うことがあり、学年が低いうちは「匹」という漢字を使わず平仮名で答えるしかないので、算数の時間に迷わないようにするためにも練習しておきましょう。

 

<大きい動物>

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いっとう、にとう、さんとう、よんとう、ごとう

ろくとう、ななとう、はっとう、きゅうとう、じっとう

 

 数の読み方は、「6頭」が「ろっとう」ではなく「ろくとう」になる部分が「ひき」と異なる点です。

 単位については全て「とう」と読み変化しないので、「ひき」より覚えやすいと思います。

 

 中編(ピカピカの一年生の教養28回)に続きます。

 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

★シリーズ次回記事はこちら↓★

kikyouken.hatenablog.com