ききょうけん(キッズの教養を考える研究室)

「キ」ッズの「教」養を考える「研」究室

目標を考えたくなる季節~土曜日の編集後記8~

 こんにちは、

ききょうけんのベル子です。

 

 新年度が始まって、あっという間に10日以上たってしまいましたね。

 学校の授業も、そろそろ本格的に始まる頃だと思います。

 

「一年の計は元旦にあり」という言葉がありますが、学生の一年は、どちらかというと1月より4月から始まる感覚があります。学生以外の方でも、お仕事によっては今が「始まりの時期」という感覚の方がたくさんいるでしょう。

 

 

 私も、年度の変わり目のバタバタが少し落ち着いてきたこの週末で、遅ればせながら今年度の目標をたててみようと考えているところです。

 そこで今日の記事では、私が子どもや保護者に相談されたときにお話ししている、目標設定の仕方を紹介します。

 

f:id:kikyouken:20190413214433p:plain

 個人的には、この3月から4月の間に、環境がそこまで大きく変わってはいない人にお勧めです。

 今週の「ピカピカの一年生の教養」でも書きましたが、4月から新しい生活・新しい環境に身をおくようになった方は、まずはその生活になじむことだけでも大変です。なので、慣れるまでは他にあれこれ気負わず過ごす方が良いのではないかと思います。

 

※今週の「ピカピカの一年生の教養」はこちら↓ 

kikyouken.hatenablog.com

 

 この4月に、劇的にではなく少しだけ環境が変わったなら、これを機に新年度の目標を考えてみませんか。

 

 

◎「なりたい自分」を考える

 

 目標というと「〇〇を頑張る」とか「毎日〇〇をする」とか「××までに〇〇する」というような言い回しが思い浮かびますよね。

「勉強を頑張る」とか「毎日早起きする」とか「夏までにクローゼットの服を断捨離する」とか。

 

 でも、その目標は何のために実現させたいのでしょうか。

 

 そういった目標の根本には、何かしら「こんな自分になりたい」という思いがあるはずです。「英語を話せるようになって仕事に生かしたい」とか、「健康を維持したい」とか「もっと自分が気に入った服を着て暮らしたい」とか。

 その「なりたい自分」に近づくために有効な行動であれば、その目標は良いものだと言えます。でも、時には「夜更かしより早起きの方が格好良さそう」という気分だけで「早起きする」という目標を設定してしまう場合もあります。もちろん「早起きした方が気分良く生活できる」なら、その気持ちを大切にすることも悪いことではありません。でも、「健康を維持したい」なら、人によっては「早起き」より有効な方法があるかもしれません。仮に家族が夜型の生活をしているなら、それに合わせた方が良い睡眠を確保できるかもしれませんよね。それなのに、「早起きの方が健康に良さそう」というイメージでなんとなく「早起きする」という目標を設定しても、あまり良いことはありません。

 

 ですから、まずは「そもそも、どんな自分になりたいのか」ということをしっかり考える必要があるでしょう。

 

 これは「今どう過ごしたいか」ということよりも、「どんな人生をを送りたいか」というように、長いスパンで考えます。別に具体的なライフプランを決めないといけないということではありません。漠然と「自分はどんなことを好むか」「どんなことはしたくないか」というようなことを考えてみるわけです。

 

 これを「大目標」とします。

 

 

◎「大目標」の実現のために今年度必要なこと

 

 漠然とでも、長いスパンでの「こうなりたい」というイメージがうかんで来たら、その実現のために今年度一年間で何をしておくと良いかを考えます。

 これを「中目標」とします。

 

 職業にかかわる「大目標」があるなら、資格試験に挑戦したり、進学のために必要な成績をとるたの勉強をしたりすることになりますね。

「毎日自分がおいしいと思うものを食べて暮らしたい」なら、レシピのレパートリーを増やしたり、健康を維持するための運動を始めたりするのも有効かもしれません。

 

 長いようで短く、短いようで長い1年です。資格試験の日程などはたいてい今年度分がすでに発表公開されいますし、家族の年間行事なども来年3月までの予定であればある程度見通しが立つでしょう。先のことはわかりませんが、ある程度計画を立てやすいのが一年という期間です。

 

 もっと長いスパンの「大目標」を実現するために、この一年で何をやっておくべきかという視点で、今年度の目標を設定するのですね。

 

 

◎1~2週間のスパンでも考えてみる

 

 中目標が決まったところで、さらに短いスパンの「小目標」を考えます。

 

 1年というのは比較的見通しの立てやすい期間ではありますが、現実に実行していくことを考えると、やはり少し長すぎて具体性に欠けるのも事実です。具体的な行動を起こすなら、1~2週間位のスパンで考えてみた方が良いでしょう。

 

 中目標を実現するために、今週何をしておくべきか。そう考えると、今日やることもイメージできてきます。

 

 

◎挫折しても意味はある

 

 このような方法で、これまで何人ものかたと目標を考えてきました。私自身も、いろいろな目標を設定してきました。

 その中には、実現できないまま挫折してしまったものも当然あります。でも、その挫折によって「この目標よりも別のことの方が、この子にとっては大切だったんだな」というように、子ども自身も自覚していなかった本心がわかったり、私自身について「自分はこういうことに向いていないんだな」というように自分の性格や特性に気づいたりと、いろいろな発見をすることができました。

 

 最初に設定した目標が自分に合っていることの方が、実際には少ないのではないかと思います。あれこれ思考錯誤しているうちに、自分が本当にしたいことに出会えるのではないでしょうか。

 

 目標を達成できるならもちろん素晴らしいことですが、そうでなくても自分を知るひとつの方法だと考えて、気軽にチャレンジするのがお勧めです。

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。