2行作文で指示語に慣れよう~今日から始める読書感想文⑲~
こんにちは、
キッズの教養を考える研究室、略して「ききょうけん」です。
今日から始める読書感想文19回目は「指示語に慣れる」がテーマです。
前回、シンプルな単文を書き連ねて一つながりの段落にしていくためには、指示語や接続語を上手く使う必要があるという記事を書きました。
※前回の記事はこちら↓
今回から数回にわたって、指示語を使いこなすために必要な知識や練習方法を紹介していく予定なのですが、今回のテーマではひとつ、これまでとは趣向を変えたいと考えいます。
今までにテーマとして扱ってきた「付属語」「複雑な一文」では、先にそのテーマについての知識を扱ってから、具体的な練習方法を紹介してきましたが、指示語について詳しく書くよりも先に、練習方法を一つ紹介したいと思っているのです。
◎なんとなく知ってはいるけれど
指示語というのは前回の記事でも書いた通り、「これ」「そんな」「どこ」などの言葉をまとめた「こそあど言葉」のことです。
これらは国語の教科書やドリルでもそれなりのページ数をさいて扱われているので、知識としてはなんとなく知っている子どもはたくさんいるのですが、それに対して使いこなせる子はそれほど多くないように感じています。
「実際の文で使う」ということが「知識として理解できているかどうか」と全く別の問題だということですね。
そこで、まずは「知識として」というよりも、実際に使ってみる練習方法を紹介してみようと考えました。
◎2行作文を書いてみる
「2行」というのは言葉のあやで、実際に書くにあたり文字数や行数は関係ありません。2つの文からなる一つの短い文章を書くということです。
まず、最初に3つ以上の要素からなる文を一つ書きます。
〇〇は ××を △△する。
〇〇が ××に △△する。
というような文です。これでも文を作るのが難しい場合は、
①私は ××を します(しました)。
②私は ××に 行きます(行きました)。
③私は ××が 好きです。
という3つの中から一つを選び「××」のところだけ自分で考えことで文を作る形にすると良いでしょう。
逆に、文を書くのがある程度得意な子であれば、4つ目以降の要素を書き足していっもかまいませんし、1つの要素を長くしてもかまいません。
きのう 妹は 電車で 東京に 行きました。
10歳の妹は おばあちゃんの住んでいる東京に 遊びに行きました。
など、基本の形にあれこれ付け足すのは自由です。
こうして書いた文に続く2つ目の文を、指示語を使って書くのが今回の練習です。
使う指示語については、あらかじめ使いやすいものをリストアップして子どもに提示して、選んでもらうと書きやすいでしょう。
①私は ××を します(しました)。
の文であれば、
このこと、そのこと
このできごと、そのできごと
この××、その××
この時、その時
このよう、そのよう
といった表現を提示すると考えやすくなります。
主語が「私は」でないものも書けそうであれば
この人、その人
も選択肢に入れられます。
例えば
「私は ゲームを しました。」
を一つ目の文として書いたなら、二つ目の文は
このことを 日記に書こうと思います。
とか
その時 お父さんが 部屋に来ました。
とか
私は このゲームが 得意です。
というような文を作ることができるでしょう。
1つ目の文が
②私は ××に 行きます(行きました)。
という形の文であれば、
先ほどの
このこと、そのこと
このできごと、そのできごと
この××、その××
この時、その時
このよう、そのよう
の他に
ここ、そこ
を候補に加えることができます。
もし
③私は ××が 好きです。
であれば、更に
これ、それ
を加えることもできますね。
これらをリストとして提示し、選びながら文を考えます。
慣れてきたらリストをなくして自分で考える形に切りかえると良いでしょう。
◎まとめると
・指示語を使いこなす練習をするためには、2行作文がお勧めです。
・最初に簡単な文を書き、指示語を使ってその続きの一文を書く練習です。
・文や指示語がすぐに浮かばない場合は、一文は
①私は ××を します(しました)。
②私は ××に 行きます(行きました)。
③私は ××が 好きです。
から、
指示語は
このこと、そのこと
このできごと、そのできごと
この××、その××
こと時、その時
このよう、そのよう
この人、その人
これ、それ
から選んで書くことがら始めてみましょう。
次回の「今日から始める読書感想文」では、指示語についてもう少し詳しく考えます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。