ききょうけん(キッズの教養を考える研究室)

「キ」ッズの「教」養を考える「研」究室

接続語・接続詞・接続助詞~今日から始める読書感想文㉓~

 

  こんにちは、

キッズの教養を考える研究室、略して「ききょうけん」です。

 

「今日から始める読書感想文」の記事は、夏休みの宿題で困らないように今からできることをあれこれ考えて、毎週火・金曜日の20時に投稿しています。

 

 現在は、読書感想文の「本を読む」「自分の感想を持つ」「文にまとめる」の3つのステップのうち、「文にまとめる」について掘り下げているところです。前回までは、複数の文の意味をつなげるための「指示語」がテーマでした。

 

※前回の記事はこちら↓

kikyouken.hatenablog.com

 

 

 今回からは数回に分けて「接続語」について考えます。

 

 ところで「接続語」とは何なのでしょうか。他の言葉や文を「接続」する「語」なのはイメージできますが、いまいちはっきりしないところもありますね。

 今回はまず、それをはっきりさせていきましょう。

 

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◎接続語という「文節」

 

「接続語」というのは文節の種類の一つです。

 接続「語」と呼ばれていますが、単語の分類ではありません。

 

※単語と文節の違いについては、こちらの記事を読んでみてください↓

kikyouken.hatenablog.com

 

単語を品詞で分類する時は「〇〇詞」という呼び方をしますよね。

接続語の役割を果たす単語「接続詞」というのも存在します。また「助詞」の中にも「接続助詞」と呼ばれる接続語と関わりの深いものがあるのです。

 

 

 実際の文で考えてみましょう。

 

①明日は雨が降る。だから、長靴をはこうと思う。

②明日は雨が降るので、長靴をはこうと思う。

 

 上の文の「だから」や「降るので」が前後の文節や文を結び付ける「接続語」と呼ばれる文節になります。

 

  その中で「だから」のような単語を「接続詞」といいます。

 この単語一つで、文と文を結び付ける役割を果たせる言葉です。

「だから」の他に

 

しかし、でも、それで、また

 

などがあります。

 

 それに対して「降るので」という文節は「降る」と「ので」の2つの単語からできていますが、「降る」だけに注目すると「接続」とはあまり関係のなさそうな言葉ですね。「降ったので」のように3つ以上の単語からなる文節もありますが、この場合も、一番後ろの「ので」を除く「降った」だけでは、特に「接続」している感じはありません。

 つまり、一番後ろの「ので」があることで、文節と文節をつなぐ「接続語」の機能を果たせているのですね。「ので」は助詞ですが、このように接続語を作る助詞を「接続助詞」と言います。

「ので」の他にも

 

走れはやい。

しゃべりながら歩く。

考えてもわからない。

 

の「ば」「ながら」「ても」などいろいろな接続助詞があり、これらの接続助詞を利用した「走れば」「しゃべりながら」「考えても」が、接続語となります。

 

 ここまでをまとめると、「接続語」となる文節には、大きく分けて「接続詞」と「他の単語+接続助詞」の2パターンがあるといえるでしょう。

 

 

◎文と文の意味をつなげる接続語は

 

 ここで、もう一度例文を見てみましょう。

 

①明日は雨が降る。だから、長靴をはこうと思う。

②明日は雨が降るので、長靴をはこうと思う。

 

 接続詞を使った①は2つの文をつないでいるのに対し、接続助詞を使った②は前後の表現をつないで全体を1つの文にしています。

 このように、たいていの場合「接続詞=接続語」は文同士をつなぎ、「単語+接続助詞=接続語」は文節同士をつなぐ接続語になるといえるでしょう。

 

「今日から始める読書感想文」では、現在「複数の文を書き連ねる」ことについて考えていますので、その話の流れに沿っているのは①ということになりますね。

 

 そこで、次回は接続語の中でも「接続詞」を使った作文について、詳しく考えていきたいと思います。

 

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◎まとめると

 

・「接続語」は文や文節をつなぐ働きをする「文節」です。

 

・「接続詞」を「接続語」として使う場合と、「他の単語+接続助詞」で接続語にする場合があります。

 

・文と文を結び付けるためには、「接続詞」を使いこなす練習が重要になるでしょう。(次回はこの接続詞がテーマです。)

 

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。