ききょうけん(キッズの教養を考える研究室)

「キ」ッズの「教」養を考える「研」究室

Eテレ「はりきり体育ノ介」を視聴~見どころやポイントは~

 こんにちは、

キッズの教養を考える研究室、略してききょうけんです。

 

 毎週水・木曜日は単発記事や小ネタの記事を書いていますが、5月は主に「NHK for School」の番組について、実際に見て感じたことなどを書いていきたいと思います。 

 

NHK for School についてはこちらの記事で紹介しました↓

kikyouken.hatenablog.com

 

 NHK for School はEテレでも視聴できますが、一度放送済みの番組はいつでもサイトで見ることができますので、気になる番組は是非今からでもチェックしてみてください。(データ通信料にはご注意ください)

 

「ばんぐみ(NHK for School)」ページリンク 

→ https://www.nhk.or.jp/school/program/

 

 

 まず今週は、以前に日曜日の雑談記事で「視聴予定」と書いていた2作品について書いていきたいと思います。

 

 

 今回取り上げる番組は「はりきり体育ノ介」です。

 

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◎番組概要おさらい

 

 番組の概要といいますか、簡単な紹介については以前に書いたものを再掲します。

「再度読む必要はない」という方は、次の2本目のキリトリ線まで読み飛ばしてください。

 

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 「はりきり体育ノ介」

 

(小3~小6対象 水曜10:00~10:10)

 

~あらすじ~

 

 生涯にわたってスポーツを楽しむ力を育てたい。それをモットーに博士が開発した、超人サイボーグ「体育ノ介」。しかし、かれには『体育の力』がプログラミングされていなかった。今日も元気に体育に取り組め!はりきれ、体育ノ介!

 

(以上、番組ページより引用)

 

 

 以前見かけた時には、独特の世界観に惹かれつつも「タブレットを利用した授業」などのハイテクな風景が自分とは別世界に感じられてしまい、見るのをやめてしまいました。

 でも、やはり魅力的な内容だと思うので、4月から見始めようと思っています。

 

 

 番組の流れとしてはまず、

 

毎回設定された体育のテーマ(「逆上がり」など)を、

やってみようとするものの失敗してしまう体育ノ介に、

そのテーマを得意とする一流アスリートのデータを博士がインストールすることで、

体育ノ介は体育ができるようになる

 

というストーリーがあります。

 

 その中で体育ノ介の「できないポイント」と一流アスリートの「できるポイント」が詳しく解説されていくわけです。

 

 毎回毎回、素晴らしいアスリートのデータをインストールするまでのストーリーが「しょーもない(誉め言葉)」といいますか、なんといいますか。

 かなりふざけた世界観で真面目な情報を紹介していく番組です。

 

 演出は好みが分かれそうですが、番組前半では「できるポイント」「できないポイント」を解説し、回によっては後半に「体育雑学」のコーナーもあり、体育の情報はしっかり扱われていると思います。

 

 体育は、他の教科に比べると「とにかく練習あるのみ!」となりやすい教科だと感じることがあります。「今までとは少し別の視点で体育を楽しみたい」という方は、一度視聴してみてはいかがでしょうか。

 

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 4月に入る前に、以上のような記事を書いていました。

 

 ここからは、4月以降に実際に見て感じた「気になるポイント」等を書いていきます。

 

 

◎対象学年は中学年と高学年ですが

 

 毎回設定されたテーマについて、「できないポイント」と「できるポイント」を抑えていくのがメインの内容になり、それは非常に参考になります。

 

 特に高学年の子で、既にテーマとなっている技を何度も挑戦している経験があれば、「なるほどここを気を付ければ良いのか」と納得できる箇所を見つけることができるでしょう。それによって「できるようになった」とまではいかなくても、「ここを気を付けたら、今までとは明らかに違う」という手ごたえを感じられると思います。

 

 

 ただ、中学年の子どもの場合、この番組から得た知識を自分で生かして「できるようになった」または「まだできないけど、良くなった気がする」という段階にまでつなげるのは少し難しいかもしれません。

 

 

 例えば「ひざかけふりあがり」の回では、「振り子」のイメージが例えとして使われますが、中学年の子どもが「振り子」そのものや「振り子になること」の効果をしっかりイメージできるとは限らないように思います。

 また「足は鉄棒を超えるように大きく振る」というポイントでは、趣旨自体は画像で理解できると思われるものの、「自分がその通りにできているか」を客観的に意識できない可能性もあるでしょう。

 

 番組ではそういったことにも配慮して、自分が技に取り組む姿を録画することを推奨したり、録画する時のポイントなどの紹介もしているのですが、そういった情報を自力で生かしていくこと自体、中学年の子どもにはやはり難しいかもしれません。

 

 

 できれば、大人が一緒に視聴して練習に付き合うなど、その子に合わせて情報を噛み砕いて伝えるようした方が、効果は高いと思われます。子ども自身より大人にお勧めの番組だと感じました。

 

 

◎やっぱりクセが強い

 

 かなり独特の世界観なので、間違いなく好みが分かれるだろうと思います。

 アメコミ風の絵柄はディズニーやサンリオ・日本のアニメ等に慣れている子にはなじみにくいかもしれませんし、特撮ものとも少し雰囲気が異なります。

 この雰囲気が好きな子は体育とか関係なく気に入るかもしれません。 

 

 私は、個人的な好みとして「もう少しすっきりしていて、かわいらしい絵柄の方が良かったな」と感じているのですが、独特のストーリー展開や演出についてはむしろ楽しんでいます。

 

 

 視聴を始める際には、初回から順番に見るというより、子どもが「知りたい・学びたい」と思った回をピックアップして見る方が活用しやすいかもしれません。

 そうすれば、ある程度ストーリーを飛ばして自分が見たいと思っている情報を探し出すことに集中できるので、絵柄や世界観が合わなくても活用することができるでしょう。そのうえで、番組自体を気に入った子は、他の回も楽しんで見れば良いのですね。

 この番組は昨年度も同じ番組を一通り放送済みなので、現時点で一年分すべての回をインターネット上で見ることができます。まずは気になるテーマの回を見てみるのがお勧めです。

 

 

◎その他の感想

 

 見本を見せてくれる一流アスリートの皆さんももちろん素晴らしいのですが、「体育ノ介役の人もすごいなあ」と、いつも思います。体育のプログラムインストール前の「できない」演技とインストール後の「できる」演技を両方しっかり見せなければいけないのですから。

 ちなみに、体育ノ介は防水加工がされていないサイボークなため、水泳だけは「水泳ノ介」という別のサイボーグが担当します。水泳ノ介は体育ノ介とは別人が演じていて、体形も明らかに違っているのです。「筋肉質すぎると水に沈みやすく泳ぎにくくなる」なんて話も聞きますし、「もしかして、『できる』『できない』両方の演技をこなすだけの体をつくると、水泳は上手にできなくなるのかしら」と考えてみたり。

 真相はわかりませんが、番組制作の裏側を考えると、またスポーツの見方が変わりそうです。

 

 

 今日は「はりきり体育ノ介」を紹介させていただきました。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございます。