通学路の安心スポット探し~ピカピカの一年生の教養53~
こんにちは、
キッズの教養を考える研究室「ききょうけん」のベル子です。
当ブログでは現在、毎週金曜日に「ピカピカの一年生の教養」として小学1年生の学校生活に必要な知識や技能について考える記事を書いています。
※前回の記事はこちら↓
今回は「通学路での『いざと言う時』に備える」がテーマです。
◎困った時は助けを求める
学校生活を楽しく過ごすためには、学校の中での生活だけでなく登下校中の安全・安心の確保も重要ですよね。
小さい体でかなり長い距離を歩かなくてはならない子どももいますし、「家を出てすぐ目の前が学校」という子どももいるでしょう。同じ距離でも道中に何があるかは異なりますから、通学環境は子どもによって異なります。
また、学校によって登下校の形式も様々です。近所の上級生たちとグループを作って登校したり、大人が付き添うように決められている学校もあれば、それぞれ個人で下校する学校もあるでしょう。
その地域の通学事情によって、入学までに準備しておくと良いことは様々です。ただ、「家から学校まで徒歩1分」といった環境でない限りどんな通学路であっても、抑えておくことをお勧めしたいポイントがあります。
それは、「いざと言う時に駆け込みやすそうなスポットを確認しておく」ということです。
どんな立派な大人になっても全てを自分一人の力で解決できる人などいませんね。どれだけ備えていても、不測の事態が起こることはあります。まして小学1年生であれば、全てのトラブルを予測して備えておくことなど不可能です。ですからむしろ「とにかく自分では判断できなくなった時にはここが頼れそう」という場所を探し出しておいた方が、多くのケースに対応できると考えられます。
上級生や大人が一緒にいればその人たちを頼れば良いので大抵の場合安心なのですが、その「頼りにしていた年長者が体調不良になる」といったトラブルが起こる場合もないとは言い切れません。ですから、通り道のお店や民家等で頼れそうなところを複数おさえておくと安心です。
もちろん、自宅のすぐ近くで困ったことがあれば家に帰れば良いですし、学校近辺で何かあれば学校の先生を頼ることができます。自宅からも学校からも距離がある場所で何かが起こった時どこを頼るか、ということになりますね。
◎会話を経験しておく
通学路上に「子ども110番の家」が設置されている場合も少なくないと思いますが、緊急時に「子ども110番のステッカーが貼ってあるから」という根拠だけで、それまで全くなじみのなかった建物に飛び込むというのはなかなか難しいものです。困った時に躊躇なく頼ろうという発想に至るためには、「子ども110番の家」にしろそうでないにしろ事前にその場所の人と顔見知りになっておくことが重要です。
まずはコンビニエンスストアや個人商店、公民館などがあれば、子どもを何度かその場所に連れていき、子どもと店員さんが直接話す機会をつくってみましょう。「これください」とか、コンビニなら「トイレを貸してもらえますか」とか。できれば複数の店員さんと話しておくことをお勧めします。全員と顔見知りになる必要はありませんが、特定の個人ではなく何人かの店員さんとなじんでおくと、駆け込んだ時にいた店員さんが知らない人でも話しやすくなるでしょう。
これは私の個人的な考えですが、子どもの性格にもよるものの、基本的には「困った時にはここに来るんだよ」と強調しすぎない方が良いと思います。
「困った時」を事前にイメージするのは難しいですし、何も起こらないうちから子どもの不安感を膨らませすぎる可能性もあるのです。また、「例えばこんな時」と例示してしまうと、そのイメージとかけ離れたトラブルの際に「頼る」という発想がしにくくなる場合もあります。ですから、実際に困った時に「そうだ、この近くのあの人(達)に相談しよう」と思いつくくらいに、事前になじんでおくと良いというわけです。
スーパーなど少し大きな店舗も、もちろんいざという時頼りになります。ただ、広い駐車場を横切らないと建物に入れないような立地の場合、車と接触する心配のない移動経路も確認しておくと良いでしょう。トラブル時に動揺した心理状態でむやみに駐車場を横切るのは危険ですから、平常時に安全な通り道を覚えておた方が安心です。
その他ある程度親しい間柄の人の家が通学路上にあるなら、挨拶をしておいたうえで「ここはあの人の家」と子どもの頭の中に残るようにしておきます。
◎まとめると
・登下校時になにかあった場合に頼れそうな場所を見つけて、子どもに覚えさせておくと、いざという時役に立ちます。
・「困った時に頼る」と教えるよりも、子どもが困った時に気軽に頼れるくらい、事前になじんでおくことを意識すると良いでしょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。