ひらがな学習のための小ネタ集④~ピカピカの一年生の教養60~
こんにちは、
キッズの教養を考える研究室「ききょうけん」のベル子です。
現在当ブログでは毎週金曜日に、ひらがなを書く練習をする時に覚えておくと役に立つ、ちょっとしたコツの紹介をしています。今回はその4回目です。
※前回の記事はこちら↓
◎「く」「へ」の次は「し」「つ」
以前の記事で、まずは「く」と「へ」の練習から始めましょうという話を書きました。一画で曲線を含まない字です。「く」や「へ」の練習が終わったら、同じ一画で曲線を含む「し」や「つ」の練習をしてみましょう。
今回はその中でも、「し」の練習する際のポイントを考えます。
◎ぱっと見たイメージとは違う?
こちらが教科書体の「し」です。
小学1年生の字の練習では、この形を見本にすると考えて良いでしょう。
この字をみて、どのような形だととらえるでしょうか。
まず、左の上の方から始まるけれども、曲がった後はそこまで上のほうには戻らないということがわかります。アルファベットの「U」のようにはならないということですね。その特徴に関しては、子どもも比較的とらえやすいと思われます。最初は「U」のように書いてしまう場合でも、少し声をかければ気を付けることができるでしょう。
難しいのが「曲線」のとらえかたです。以前に書いた「く」や「へ」との違いとして、とにかく「曲がり角が曲線」というイメージが強くなります。でも、文字全体としてはそれほど曲線ではないのです。そのため、「曲線」のイメージで書こうとしてしまうと、実際の字とはかなり異なる形になってしまいます。
※「丸さ」を意識しすぎると、このような形に↓
また、とにかく「右側に折れ曲がる」というイメージから、右に曲がりすぎる字を書いてしまう場合もあります。
※「右に折れる」を意識すると、このような形に↓
見本の通りに書くためには、イメージにつられ過ぎずに細かいポイントに気づく必要があるのですね。
◎大部分は直線
実際の「し」の字を見てみると、字の大半の部分は直線でできています。
上の画像で、赤で囲んだ部分はほぼ「まっすぐ」で、曲線になっているのは青で囲んだ部分くらいです。ですから「丸く曲がる」ことと同時に「曲がる部分以外はまっすぐ」ということを意識して書く必要があります。
「し」を練習する際には「まず、まっすぐ」、「(下の方まで進んだら)丸く曲がる」「曲がれたら、その後もまた、まっすぐ」という手順で書くように声をかけてみましょう。最初のうちは、直線から曲線に、曲線から直線に切り替わるあたりの部分に点を書いておくのも1つの方法です。
特に、最初のまっすぐはほぼ傾きがありません。その後右に曲がっていくわけですが、この時点ではほぼまっすぐ真下に向かうと考えて良いでしょう。
それを意識することで、先ほど紹介したような
のような字になることを防げます。
ちなみに、見本によってはむしろ少し左下へ寄っていくくらいのものもありますね。どうしても右へ寄っていってしまう場合に「どちらかというと左にいくくらいだよ」と声をかけるのは有効だと考えられますが、そうでない限りは「まっすぐ下」という声掛けで問題ないと思います。
また、前半ほど「まっすぐ」の距離がありませんが、「最後もまっすぐ」というのも重要なポイントになります。これを意識することで、
この画像の緑で囲んだ部分のように、最後に不自然に丸まりすぎてしまうことを防げます。
今回は、ひらがなの「し」を練習する際に覚えておくと便利なポイントを紹介しました。「『見本とそっくり』に書けと言われても、どう書けばそっくりになるのかがわからない」というタイプの子どもがいましたら、活用してみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。