ききょうけん(キッズの教養を考える研究室)

「キ」ッズの「教」養を考える「研」究室

ビンゴ作文で付属語に慣れよう~今日から始める読書感想文⑪~

 こんにちは、「キッズの教養を考える研究室」略して「ききょうけん」です。


「今日から始める読書感想文」では

第8回から、読書感想文の3つの要素「読書をする」「自分の感想を持つ」「文にまとめる」の3つ目、「文にまとめる」の話題に入っています。

 夏休みに困らないように、今からできることを考えていきましょう。

 

 前回は、付属語を使いこなす練習方法として、ピラミッド作文を提案させていただきました。
 

※前回(第10回)の記事はこちら↓

 

kikyouken.hatenablog.com

 


 このピラミッド作文では、まだ自分で文を書くことができない時に、大人が作った文を写すことで練習を進められます。

 

 慣れてきてから、なるべく自分で考えるスタイルにシフトすれば良いのですね。

 

 ただ、好みにもよりますが、絵に合わせて書いていくだけだと、ちょっと味気ない部分はあります。

 いろいろな文字数で同じテーマの文を書くとなると、奇をてらった内容は書きづらくなりますし。

 

 

 そこで、今回はピラミッド作文に慣れたてきた子向けに、もう少しゲーム性のある練習方法を紹介します。

 

 それが、「ビンゴ作文」です。(今回の名前も、私が勝手にそう呼んでいるだけです)

 

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◎ビンゴ作文の基本的なルール

 

 まずは、ビンゴで使うカードを用意します。

 

 100円均一ショップでも数十枚単位で売っていますが、5×5のマス目を作って数を書き込むだけなので、自作でも準備は簡単です。

 

 ↓いらすとやさんにも、ビンゴの枠に使える画像がありました。

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 お題に合わせて作文を書き、書いた作文の字数の数を消していきます。

 横か斜めのいずれか一列を揃えたらビンゴというのが基本的なルールです。

 

「縦」の列では字数が偏ってしまうため、揃える列は「横」と「斜め」のみにしておいた方が良いでしょう。

 手書きでランダムに数を書くなら「縦」を含めても問題ありません。

 

 また、市販のビンゴの用紙は一番左の列に「1」「2」などの数も使われます。これでは文を作ることができないので、一桁の数についてはは十の位に「1」を書き足して考えます。「1→11文字」「2→12文字」で作文するということですね。

 

 

 ビンゴの景品は特に用意する必要はありませんが、参加する子どもや状況によって「ビンゴ達成したらゲームができる」とか「ビンゴ達成した人から好きなお菓子が選べる」など、アレンジしてみてください。

 

 家族でやる場合は、「大人は2列でビンゴ」とか「『一』から『五』までの漢数字を全部使う」等、ハンデをつけることもできます。

 

 

細かいルールとしては

 

 前回の「ピラミッド作文」と同じように、「句読点は20文字あたり1個まで」と決めておいた方がよいでしょう。

 

 また、漢字とひらがなの使い分けについても、前回と同様に常識的な判断で決める必要があります。(漢字を不自然にひらがなに直すという手段で字数調整をしないということです。)

 その「常識的な判断」の線引きが難しいようなら、全文ひらがなとカタカナで書き、その字数で決めるルールにしておくと、わかりやすくなると思います。



 可能であれば、「同じ言葉(自立語)を3回以上使わない」としておくと良いでしょう。

 

 慣れないうちは、つい

「僕は旅行に行きました。家族と冬休みに旅行に行きました。家族と旅行に行ったのが楽しかったです。」

というように、重複した表現を何度も使ってしまうことがあります。

 

 重複を有効にしてしまうと練習の趣旨から外れてしまうため、それを防ぐためのルールです。

 

「2回の重複も不可」だと表現にかなりの工夫が必要になるので、大人や作文が特に得意な子に適用すれば、難易度を調整することもできますよ。

 


◎「お題」次第で筆も進みます

 

「お題」は前回のように適当な画像を用意して書くのも良いですが、「子どもが気軽に書きやすそうなお題」を大人が探して提示すると娯楽性も上がります。

 

 子どもが見ているテレビ番組の名前や、よく見ているYouTuberや担任の先生などの人名、「10万円」や「1億円」、「どこでもドア」など「手に入ったら?」と想像を膨らませやすい題材などがお勧めです。

 

 

◎まとめると

 

 ・字数を調整して文を書くことに慣れてきたら、

 1字ずつ字数を増やしていくのではなく、

 規定の字数の文を一本書く形式に変えるのも良いでしょう。

 

 ・ルールやお題の設定次第で娯楽性が上がるので

 気軽に書くことができます。

 

 次回12回目は「複雑な文」の複雑さの理由とその対策を考えます。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

  

 

★シリーズ次回記事はこちら↓★

kikyouken.hatenablog.com